
韓国で実施された統一地方選挙の出口調査を巡り、保守陣営の本拠地とされる大邱よりも、首都ソウルの若い世代や中堅世代で保守系野党「国民の力」への投票割合が上回る現象が起き、注目を集めている。
韓国の放送3社が実施した詳細な出口調査によると、ソウルでは20代から40代までのすべての世代で、国民の力に投票した割合が大邱を上回った。
特に際立つのが、革新系与党「共に民主党」の中核支持層とされる40代の動向だ。大邱の40代女性の国民の力への投票率は31.9%にとどまり、全年齢・性別の区分の中で最低だったのに対し、ソウルの40代女性は45.1%に達し、同世代の男性の44.7%をも上回る対照的な結果となった。
また、一般に共に民主党への支持が強いとされる30代女性でも、ソウルでは53.6%が国民の力に投票して過半数を占めており、これは大邱の30代女性の40.8%より10ポイント以上高い。一方でソウルの20代男性にいたっては、75.3%が国民の力に投票しており、伝統的な保守層である70代の支持率を超えるなど、若い男性の間での保守化の定着を印象付けた。
こうしたソウル独自の特異な現象の一方で、全国的な傾向としては「男性は保守、女性は革新」という従来の構図が概ね維持された。男性は40代と50代を除いて保守傾向が強く、女性は20代から50代まで共に民主党支持の割合が圧倒的に高い状態だ。それだけに、ソウルの30代から40代の女性が保守系野党に流れた意味は大きいとみられる。
政界では、なぜソウルの若者や女性層が保守へと傾いたのかについて、首都圏ならではの経済的な格差や生活密着型の問題が背景にあると分析している。
専門家は、大手企業の社員が巨額の成果給を受け取る一方でソウルの不動産価格が再び急騰している現状を指摘し、住宅の売買だけでなく、まとまった保証金を預けて家を借りる韓国特有のチョンセ制度や月払いの家賃すら維持できなくなるかもしれないという不安が、現実的なソウルの若年層や女性の票心を動かしたとみている。
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