2026 年 6月 10日 (水)
ホームライフスタイルトラベル東京・大阪はもう古い?…韓国リピーター、新潟・宮崎などへ“進化した美食の旅”

東京・大阪はもう古い?…韓国リピーター、新潟・宮崎などへ“進化した美食の旅”

仁川国際空港第1ターミナル(c)news1

歴史的な円安と航空燃料に伴う燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)の引き下げが追い風となり、韓国で夏の日本旅行ブームが過熱している。ドルに対する円相場が心理的節目である1ドル=160円を目前にするなか、「為替介入で円安メリットが消える前に日本へ行こう」と焦る旅行者の需要が一気に噴き出している形だ。一方、旅行先は大都市から地方小都市へ急速にシフトしており、リピーターによる「美食」や「テーマ」重視の旅へと進化している。

日本政府観光局(JNTO)などの集計によると、2026年1〜3月期(第1四半期)の訪日韓国人は305万8100人に達し、四半期として過去最多を更新した。勢いは4月も持続しており、訪日韓国人数は前年同月比21.7%増の87万8600人を記録。中日対立の煽りを受けて中国からの訪日客が56.8%急減し、訪日外国人全体が5.5%減少するなかでも、韓国市場だけが独歩的な成長を維持している。

夏休みシーズンを控えた旅行予約も非常に好調だ。韓国の旅行大手各社の集計によると、7月出発の日本路線予約は前年同期比で69%急増、8月も29%増加した。旅行会社関係者は「先月、燃油サーチャージの引き下げが報じられた直後から、様子見をしていた層による新規予約が急増している」と明かす。

こうした空前のブームのなかで、最も顕著な変化を見せているのが旅行先だ。今夏の予約状況(6〜8月出発基準)をみると、東京や大阪といった定番の大都市路線の需要が前年比で23%減少した。その一方で、新潟が200%増、宮崎が139%増と驚異的な伸びを記録している。このほかにも高松、松山、富山といった地方小都市への関心が高まっている。

業界では、韓国人の日本旅行が単純な物見遊山から、特定の目的を追求する成熟したスタイルへと移行していると分析する。予備校や旅行会社からは「コシヒカリと日本酒の産地である新潟をはじめ、高松の讃岐うどん、松山の鯛めしなど、地域を代表する食文化(ガストロノミー)を目的としたリピーター向け商品が爆発的な人気を集めている」との声が上がっており、九州の佐賀や長崎など、さらなる地方路線の開拓が相次いでいる。

ただ、こうした「超高コスパの日本旅行」がいつまで続くかは不透明だ。現在、ドルに対する円相場は159円台で推移しており、160円を突破した瞬間に日本政府・日本銀行が円買いの為替市場介入に踏み切る可能性が極めて高いためだ。日本政府は2024年にも160円台突入直後に大規模な介入を断行し、短時間で為替レートを引き戻した前例がある。

業界関係者は「現在の歴史的な円安と燃油安の組み合わせは、いつ風向きが変わってもおかしくない異例の好条件だ」と指摘。今夏の日本旅行を具体的に計画している旅行者に対しては、為替変動のリスクを考慮し、今のうちに予約と発券を急ぐのが最も賢明な選択だと助言している。

(c)news1

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