
「K-POPファンは再訪問率とロイヤルティーが高いです。公演一つを見るために韓国へ来ますが、宿泊、交通、飲食、観光まで消費を広げる旅行客だからです」
K-POP公演を見るため韓国を訪れる外国人ファンが増え、彼らを狙ったインバウンド旅行プラットフォーム市場が急速に成長している。その中心にあるのが、韓国の旅行プラットフォーム企業「ノルユニバース(Nol Universe)」の外国人専用インバウンドプラットフォーム「ノルワールド」だ。
単純なチケット販売を超え、シャトル、宿泊、eSIMまで旅行の全過程を担う構造で、グローバルオンライン旅行会社(OTA)が入り込めなかった領域を攻略している。
ノルユニバースグローバル企画チーム長のイ・スジョン氏は「K-POPファンは単に公演チケットだけを買う旅行客ではない。公演を見るため実際に韓国を訪問し、宿泊、交通、飲食、観光まで消費を広げる旅行客で、何より再訪問率とロイヤルティーが高い」と話した。
ノルユニバースによると、2025年3月に「トリプルコリア」として始まった「ノルワールド」は、改編後の2026年1~3月期に月平均利用者数が前年同期比24倍増加した。売り上げも前年同期比約288%増え、コンシューマープラットフォーム部門の核心的な成長動力として浮上した。
2026年4月にはノルワールドの取引額が前年同期比290%増え、同じ期間のツアー・アクティビティー全体取引額のうち29.5%がコンサートシャトル商品から出た。K-POP公演を中心にした「プレイ&ステイ」パッケージは現在、74カ国の旅行客が購入している。
ノルワールドのカギは、公演チケットと宿泊、交通、現地体験を一つにまとめたプレイ&ステイモデルだ。
公演前日にチェックインし、翌日にチェックアウトすることを基本に、公演会場までの往復シャトル、外国語対応可能なガイドの同行、公演関連グッズが含まれる。公演チケットはホテルで直接受け取ることができ、現場での待ち時間を減らした。各ホテルにはノルワールド専用デスクが運営され、公演当日の午前からチケット確認、配布、現地案内まで担当する。
イ・スジョン氏は「海外ファンの立場では、公演会場まで移動する過程自体が大きなストレスになり得る。言語も不慣れで、夜遅くの公共交通や地域移動への不安も大きいため、単純なチケット販売を超え、コンサートシャトルのような便利な商品をともに拡大することになった」と説明した。
この戦略は数字で証明された。2026年春に高陽で開かれたBTSワールドツアーのチケットを含むプレイ&ステイ商品は、販売開始と同時に完売し、外国人購入比率が圧倒的に高かった。100万~150万ウォン(約11万~16万5000円)台のパッケージにもかかわらず、完売が続いた。6月に釜山で開かれるBTSワールドツアー公演商品も、すでに完売した状態だ。
イ・スジョン氏は「この商品の最大の特徴は、オンラインで購入したものの、オフラインサービスまで私たちがすべて責任を負うことだ。顧客の旅程の始まりから終わりまで責任を持っているため、これはグローバルOTAにはできない部分だ」と強調した。
現在、ノルワールドは日本語、英語、中国語の3言語でサービスを運営しており、決済はウィーチャットペイ、銀聯を支援している。今後、日本を対象にPayPayの導入も計画している。会員数は約1000万人規模で、毎月平均20万人の新規加入者が流入している。
国別の旅行パターンの違いもはっきり表れている。イ・スジョン氏は「中華圏や日本の旅行客は公演中心の短く効率的な日程を好む一方、米州や欧州の旅行客は飛行時間が長い分、公演後にもさまざまな体験商品を追加購入したり、別の都市まで一緒に旅行したりする場合が多かった」と話した。
実際に「公演を見に韓国へ来たが、釜山や江陵まで一緒に旅行したい」という海外ファンの要望が増え、地域連携商品も本格的に拡大している。
こうした流れは、ノルワールドの地域間連携取引額の成長からも確認できる。ノルワールドは現在、釜山観光公社と連携し、オーダーメード旅行商品キュレーションキャンペーンを進めており、釜山地域の宿泊費が急騰すると、浦項など近隣地域へ選択肢を広げて協力を続けている。
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