
韓国で投開票された統一地方選で、一部の投票所で投票用紙が不足し、投票が一時中断するなどの混乱が生じた問題で、イ・ジェミョン(李在明)大統領は4日、「納得し難い不備だ」と述べ、中央選挙管理委員会を強く叱責した。与野党からも一斉に批判が噴出しており、独立性を盾に外部の監査を受け合わない選管の「監視の死角」を問題視する声が急速に広がっている。
事態が発生したのは3日の本投票。ソウル市内の江南区や松坡区など複数の投票所で投票用紙が不足し、有権者の長い列や抗議が相次いだ。選管は通常、有権者の60%分を目安に用紙を印刷するが、一部地域で50%程度に減らしていたことが原因とみられる。選管は4日夜に「国民の信頼を損ねた」と謝罪した。
イ・ジェミョン大統領は4日の首席・補佐官会議で「神聖な参政権の行使に隙があってはならない。原因を明確にし、責任を問うべきだ」と強調した。
韓国の選管は憲法上の独立機関で、政府や監査院による職務監察の対象外となっている。2025年2月にも憲法裁判所が「監査院の監察対象にはならない」との判断を示したばかり。しかし過去にも、2022年大統領選でのずさんな投票箱管理や、23年の幹部子弟の不正採用疑惑などが相次いでおり、外部のチェックが機能しない構造への不満がくすぶっていた。
与野党は選管トップの辞任や国政調査を要求している。与党「共に民主党」のチョ・スンレ事務総長は「責任を必ず問う」と言明。野党「国民の力」のソン・オンソク院内代表も「選管が無制限に近い権限を行使してきた」と批判し、制度改革を訴えた。
国会は今月中にも国政調査や選管の統制見直しに向けた法改正の議論に着手する方針で、選管の抜本的な組織改革への圧力が強まるのは確実だ。
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