
韓国で首都圏大学への集中傾向に変化の兆しが表れ、いわゆる「インソウル」志向に揺らぎが生じているのではないかとの分析が出ている。ソウル圏大学への志願比率が下がり、教育を理由にしたソウルへの転入まで減少し、入試構造の変化が現実化している様子だ。
進学社が受験生の志願データを分析した結果、2026学年度の随時募集でソウル所在大学に志願した比率は18.8%で、前年の23.8%より5.0ポイント急落した。2022学年度以降続いていた上昇傾向が4年ぶりに折れた形だ。定時募集でもソウル圏大学への志願比率は33.1%から31.0%へ2.1ポイント下がり、同様の流れが見られた。
「インソウル」大学進学への熱気がやや落ち着いた背景には、費用負担も作用していると分析される。教育省と韓国大学教育協議会が先月発表した「2026年4月大学情報公示」によると、学生1人が負担する平均授業料は727万ウォン(約80万円)で、前年より2.1%上昇した。
このうち首都圏大学は平均827万ウォン(約91万円)で、非首都圏の661万9600ウォン(約73万円)より160万ウォン以上高く、格差が目立った。
全4年制大学の67.7%が授業料を引き上げたなか、私立大学の授業料は平均823万ウォン(約91万円)で、国公立の425万ウォン(約47万円)の約2倍に達した。インソウルの私立大学に進学する学生にとって、授業料負担は大きく作用している。
政府の政策方向も変数となっている。「地域医師制」や「ソウル大学10校づくり」など、地域拠点国立大学への投資拡大と地域医師制導入により、地方大学の競争力が強まるとの期待が反映され、「ソウルに行かなければならない」という公式が徐々に揺らいでいる。
さらに、地方大学の定時募集で未充足が減ったことも、インソウル志向の揺らぎを示す根拠となっている。韓国大学教育協議会が公示した追加募集資料によると、2026学年度の地方圏大学105校の定時追加募集人員は7201人で、前年の9761人に比べ26.2%減少し、最近7年間で最も少なかった。
追加募集は重複合格や登録放棄によって生じる未充足規模を意味するため、地方大学に合格した後に離脱する人数が大きく減ったことを示すものと解釈される。
こうしたインソウル志向の弱まりは、受験生の選択にとどまらず、保護者の居住移動にも一部表れている。
国家データ処の国家統計ポータル(KOSIS)によると、昨年、教育目的でソウルに転入した人口は9万2365人で、前年より約3%減少した。教育を理由にソウルへ移動した人口が減ったのは2021年以来で、5年ぶりの減少だ。特に江南区は9191人から7173人、陽川区は4290人から3859人へと、ソウルを代表する学区への転入が減った。
同じ期間にソウル全体の転入人口が122万1380人から124万4928人に増えた点を考えると、教育目的の移動減少はより際立つとの評価だ。
ある入試業界関係者は「費用負担と政策変化が重なり、『インソウル』中心の入試構造が揺らぎ始めたと見ることができる」とし、「特に地域拠点国立大学への投資拡大と地域人材選抜の強化が積み重なれば、上位圏を除く受験生層では首都圏への集中が段階的に緩和される可能性がある」と分析した。
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