2024 年 5月 18日 (土)
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電気自動車やロボットも…無線充電が可能に (上)

  現場ルポ  

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道路を走行しながら充電される電気自動車、いちいちコンセントを挿さなくても充電する自律走行ロボット。SF(空想科学)映画の中でしか見られなかった場面を現実でも見ることができるだろうか……。

われわれが日常の中で無線充電技術に接したのは2012年、スマートフォンに初めて導入されて時だ。サムスン電子、Appleなど主要スマートフォンメーカーが相次いで無線充電機能を披露した。だが、その後、無線充電技術は他の機器に領域を拡張できず、モバイル機器にとどまった。

技術的限界のためだ。これまで無線充電市場をリードしてきた磁気誘導方式は、技術障壁は低いものの、短い充電距離と空間の制約がネックとなっていた。

実際、磁気誘導方式で充電するためには、当該モバイル機器は必ずワイヤレス充電パッドと接触しなければならない。充電位置にきちんと置かなければ充電できない場合もある。無線充電で得られる便宜性と自由度もそれだけ制限されるというわけだ。

このように技術的な限界に直面した無線充電市場に最近、変化の風が吹き始めた。磁気誘導方式から磁気共振方式へ、技術転換が進んでいるのだ。

韓国電子技術院(KETI)のパク・ヨンジュ先任研究員は「無線充電技術は当初、磁気誘導で進められた。だが最近は、磁気共振に移行する傾向で、標準化作業も進められている」と解説する。

実際、無線充電と関連した特許出願の割合も最近、磁気共振が半分以上を占めている。

磁気誘導と磁気共振の最大の違いは充電方式だ。

磁気誘導の場合、無線充電パッドに内蔵されたコイルに電流を流して磁場を形成する。その磁場が、充電しようとする機器の内蔵コイルに電気を誘導する方法だ。

一方、磁気共振は、無線充電パッドに特定周波数で振動する磁場を形成する。この時、充電する機器のコイルと磁場の周波数が同じであれば、充電ができる。

磁気共振の長所は自由度だ。磁気誘導とは異なり、数十センチ離れていても充電が可能だ。ワイヤレス充電パッドに触れる必要もない。また、複数の機器を同時に充電することができる。これまでの磁気誘導に比べて遅れていた電力伝送効率も大きく改善され、商用化が可能になった。

自由度が高いということは、それだけ無線充電技術を商用化できる機器が多様であることを意味する。例えば、機器と無線充電パッドを合わせることが難しい自律走行ロボットや電気自動車などにも活用できる。正確な位置に置かなくても充電が可能だからだ。

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