
韓国の会社員の10人に8人が、職場内におけるデジタル技術などを使った労働監視について、明確な基準や制限を法律で定める必要があると考えていることが分かった。市民団体「職場パワハラ119」の電子労働監視特別委員会が7日に発表した、全国の会社員1000人を対象としたアンケート調査結果で明らかになった。
調査結果によると、回答者の80.4%が「政府が電子技術を活用した職場内の労働監視について、明確な基準と制限を法律で規定する必要がある」と答えた。また、73.5%が「人工知能(AI)やビッグデータなどデジタル技術の発展に伴い、今後、職場内の労働監視がさらに強化される可能性が高い」との認識を示した。
こうした傾向は、雇用形態や事業所の規模、賃金水準、性別、年齢に関わらず、全般的に高く表れた。同団体は「一部の集団や職場に限った問題ではなく、現代の職場で働くすべての労働者が共通して体感している危機感の表れだ」と分析している。
同団体はこれまでに寄せられた相談事例や現行の法令、判例を基に「電子労働監視50問50答」と題した報告書もあわせて発刊した。報告書では、入社時に包括的な同意書を提出していたとしても、その後のすべての個人情報収集や利用が自動的に認められるわけではないと指摘している。有効な同意があった場合でも、労働者は個人情報保護法に基づき、同意を撤回してデータ処理の停止を求めることができるという。
さらに、防犯目的で設置された監視カメラの映像を、社員の勤怠管理や懲戒処分の根拠として流用することはできないと解説している。家庭用のネットワークカメラやスマートフォンのアプリであっても、業務空間を自由に撮影することは認められず、執務室など一般に公開されていない場所に設置して労働者を撮影する際には、原則として労働者本人の同意が必要であるとした。
同特別委員長を務めるキム・ハナ弁護士は「業務モニタリングの裏側では、労働者の個人情報自己決定権や私生活の自由といった憲法上の価値が脅かされている現実がある」と言及。その上で「労働者の人権が尊重される環境づくりのためには、労働者自身がこの問題への理解を深め、声を上げていく必要がある」と強調している。
(c)news1