
北朝鮮が外部情報の流入による体制動揺を最大の脅威とみなし、「反動思想」の遮断に神経を尖らせている実態が浮き彫りとなった。
朝鮮労働党の理論誌「勤労者」に掲載された論考で、江原道の検察幹部は「銃を持って襲ってくる敵よりも、華やかに装った反動的思想文化の浸透がはるかに危険だ」と強調した。
この論考は2025年10月号に掲載されたもので、外部からの情報や文化が住民、特に若者に影響を与え、体制の結束を弱めることへの強い危機感が示されている。
筆者は、韓国など外部勢力が資金を投入してビラや放送などを通じ、社会主義体制を揺るがそうとしていると主張し、「一瞬でも油断すれば体制崩壊につながる」と警戒を呼びかけた。
こうした主張の背景には、国境地域での情報流入や住民の離脱事例があるとみられる。実際、東部戦線の軍事境界線付近では住民や兵士が韓国側に越境する事例が過去に報告されている。
また、北朝鮮は歴史的に社会主義国家の崩壊要因を「思想的浸透」に求めており、今回の論考でも「軍事力や経済力ではなく思想の緩みが崩壊を招いた」と強調している。
一方、韓国側では政権交代後に対北拡声器放送や民間のビラ散布が中断されたが、それにもかかわらず北朝鮮が強い警戒姿勢を維持している点も注目される。
専門家の間では、こうした言説は北朝鮮内部で依然として外部情報への不安が根強いことを示しているとの見方が出ている。
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