
韓国の動画ストリーミング各社が、配信者(ストリーマー)と視聴者がリアルタイムで交流しながら同じ映像を共有する「一緒に見る(ウォッチパーティー)」機能の拡張に注力している。同機能を国内で最も早く導入したネイバー傘下の配信プラットフォーム「チジジク(CHZZK)」では、サービス開始から約2年で累計視聴時間が1億時間を突破。これまでの「一方的に視聴する」スタイルから、双方向で楽しむ参加型視聴へのシフトが鮮明になっている。
IT業界のまとめによると、今年5月時点でチジジクの「一緒に見る」コンテンツの累計視聴時間は1億4000万時間に達し、関連のライブ配信数は8万2973件を記録した。2024年7月の機能導入からわずか2年での大台突破となる。
同サービスは、eスポーツやスポーツ中継、ドラマなどを視聴者と配信者がチャットを交わしながら同時に観賞できるシステム。特に今年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪では、応援メッセージを画面上の電光掲示板に表示したり、専用の音声読み上げ機能(TTS)に連動させたりする新機能「一緒に見るプラス」を投入し、五輪期間中だけで約890万時間の視聴を記録した。
チジジクはさらに、世界的なeスポーツ大会「EWC」の韓国語独占中継権を確保したほか、大手ゲーム会社ネクソンとのアカウント統合や決済連携を開始。来月に開幕を控えるサッカーの「FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会」の単独配信権も獲得しており、過去の韓国戦の名勝負を振り返る事前配信でも同機能を提供する。こうしたコンテンツ拡充により、同サイトの月間アクティブ利用者数(MAU)は前年同期比で約24%増加した。
「一緒に見る」を巡る競争は業界全体へ波及している。動画配信サービス(OTT)大手の「TVING(ティービング)」では、人気クリエイターの解説付きでアニメ「鬼滅の刃」を10時間連続上映するライブ配信を実施。同サイト内のリアルタイム視聴占有率で一時50%を記録する大ヒットとなった。また、競合の「SOOP(旧アフリカTV)」でも、ゲームの世界大会中継に同機能を導入し、最高同時接続者数76万人を達成している。
業界関係者は「現在のメディア消費において、ユーザーは単にコンテンツを見るだけでなく、配信者のリアクションやファンコミュニティーの熱量にリアルタイムで加わる双方向の体験を求めている。強力な知的財産(IP)の確保と、差別化されたコミュニティー機能の提供が、今後のプラットフォーム競争の核心になる」と分析している。
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