
「ブログで最も正確な最新情報を確認できる」
ソウルにオフィスを開いたアンソロピックが、記者の質問に最初に返した答えは、自社ブログを見るよう求める言葉だった。「ミュトス輸出統制」について尋ねた際に出た回答だ。
アンソロピックは17日、ソウルオフィス開所記者懇談会を開いた。同社は韓国市場進出の背景と事業計画の紹介に力を入れた。しかし取材陣の関心は「ミュトス」「フェイブル5」「プロジェクト・グラスウィング」などに集まった。イベント直前、米国政府の輸出統制により、韓国市場でアンソロピックの最上位人工知能(AI)モデル活用にブレーキがかかったためだ。
特に、米ホワイトハウスが、アンソロピックが提出した高性能AIモデルへのアクセス権付与リストの中から、中国と関連があると疑われる韓国通信会社を見つけ、ミュトス輸出統制措置を検討することになったとの疑惑まで提起された状況だった。辛うじてミュトスへのアクセス権を得られるプロジェクト・グラスウィングに加わった韓国が、今回の事態の中心に巻き込まれた形だ。
しかし、これについて尋ねる質問に対し、アンソロピック・インターナショナル総括のクリス・チャウリ氏はブログを見るよう答えた。
ブログを見るよう求める趣旨の回答は3回出た。最初の質問が遮られた後、すぐに手を挙げた。「プロジェクト・グラスウィングに韓国からはKISA、サムスン電子、SKハイニックス、SKテレコムが参加するという内容だけが知られ、具体的な内容は発表されていない」「プロジェクト・グラスウィングに追加で参加する韓国企業や機関はあるのか」と質問した。続く回答から疑惑に関する手がかりを得られるかもしれないと期待した。
「現時点でプロジェクト・グラスウィングに関して申し上げる内容はない。最新状況はブログで見られる。韓国進出関連の活動については喜んで答える」
またブログを見るよう求める言葉が返ってきた。韓国進出に関する質問だけを受けるという案内も付け加えられた。輸出統制事態に関する質疑が続くと、司会者がこれを遮る場面もあった。
かろうじて意味のある回答は、輸出統制を韓国顧客企業の懸念と結び付けた質問で出た。今回の事態が韓国企業による「Claude」導入判断に影響するとの指摘が出ると、「近くこの事案は解消されるとみている。輸出統制指針が長く影響することはないだろう」との答えがようやく出た。
この質問に、アンソロピック韓国支社代表のチェ・ギヨン氏は「ブログに更新される内容を見ればよい」と述べた。
米国政府の輸出統制という異例の事態に対し、出せる答えは限られていたはずだ。しかし言葉は態度を代弁する。ブログを見るよう求める言葉には、アンソロピックが韓国市場をどう見ているのかが表れていた。アンソロピックの韓国事業関連の質問にだけ答えるという言葉は、もう少し露骨だった。
アンソロピックはこれまで、AI安全と倫理の言語を前面に掲げ、「責任ある拡張政策」を継続して発表してきた。これをもとに、アンソロピックはオープンAIなど競合他社との差別化を図ってきた。しかしこの日の記者懇談会で、グローバルAI研究開発企業の責任ある言葉を見つけるのは難しかった。
多くのビッグテック企業が韓国を訪れる。AI時代における韓国の高い成長潜在力を称賛する。「愛してます、芸能街中継」式のリップサービスが続く。彼らの訪韓が、責任ある拡張と協力のためなのか、自社AIをスクリーンに掲げる広報にとどまるのかを見極める必要がある。
懇談会が終わった後、アンソロピックのブログを再び確認した。「ソウルにオフィスを開き、韓国のAI分野を率いる人々と長期的な協力関係を築けるようになった」という内容の投稿が最新情報として掲載されていた。【news1 イ・ギボム記者】
(c)news1