
東日本大震災(2011年3月11日)で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町を昨年夏訪問した韓国の子どもたちが、そこで得た知識や教訓を盛り込んだ冊子を日本語と韓国語で作成した。冊子は、南三陸町の関係各所に配布されたほか、宮城県庁や仙台の韓国総領事館など国際交流に関わる機関にも発送された。
南三陸町を訪問したのは、韓国京畿道(キョンギド)富川(プチョン)の総合学習塾「絵の国の美術・補習塾」の生徒16人。7月31日から8月3日にかけ、南三陸町を訪れ、地元住民と交流するとともに、震災遺構などの見学などを通じて防災意識を高めた。
冊子には「私たちの夏物語<心が通じた 南三陸町>と題し、被災地を訪問した生徒の手でつづられた。そこには、生徒らが東日本大震災の被災地を訪れる前と後の印象の違いが描かれている。
「(訪れる前の)南三陸町は、被害が多く、まだ何もない、元気のない地」というイメージだった。だが、だが実際に訪れた同町は「安全で、幸せな日常をつくるとても温かい場所」に感じたという。
冊子では、キム・ソンジン院長が、南三陸研修が生徒や保護者の大きな力になった、と謝意を述べている。

「絵の国の美術・補習塾」の生徒らは毎年3月11日に合わせ、絵画とメッセージを贈り続けている。8回目となる今回は、南三陸町での思い出をコマ送りするような図柄が描かれ、子どもたちの日本語や韓国語でのメッセージが貼り付けられている。
冊子に関する問い合わせは、NPO法人「ヴィレッジネーション」(静岡県富士宮市、村松広貴代表理事)まで。
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