2025 年 6月 17日 (火)
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李在明大統領、G7で外交デビュー…「民主韓国の帰還」を国際社会にアピール

6月13日、大統領専用ヘリに搭乗し物思いにふけるイ・ジェミョン(李在明)大統領=イ・ジェミョン大統領SNS(c)news1

韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が6月16日から1泊3日の日程で初の海外訪問となるカナダ入りを果たし、現地時間15~17日に開催される主要7カ国(G7)首脳会議にオブザーバーとして参加する。これは、昨年12月の「非常戒厳」事態以来、約半年間の首脳外交の空白を解消する象徴的な出来事となる。

イ・ジェミョン大統領はこの会議で、民主主義国家としての韓国の地位を国際社会に示すとともに、米国との関税協議に進展をもたらす必要がある。実利を重視する「実用外交」が本格的に試される舞台だ。

G7参加は議長国カナダからの招待によるもので、韓国の大統領としては5回目の出席となる。大統領就任から12日という異例の早さでの外遊に踏み切った背景には、首脳外交の再稼働への強い意志がある。

最大の注目は、イ・ジェミョン大統領とトランプ米大統領との首脳会談の有無だ。関税や防衛費分担金など多くの懸案が山積しており、首脳間の協議による打開が期待される。トランプ氏が関税猶予延長に否定的な発言をしたこともあり、交渉の早期妥結を求める声が高まっている。

大統領室は首脳会談を調整中であり、実現すれば韓米同盟に基づき迅速な合意を目指す方針だ。また、日米韓3カ国会談の可能性も模索されており、イ・ジェミョン大統領が石破茂首相と電話で会談したことが、日韓会談実現の布石となりそうだ。

外交・安全保障政策を担当する国家安保室第2次長には、現駐カナダ大使のイム・ウンスン氏が任命された。現地での首脳会談などを支える。

外交上の課題は、米中間でのバランス外交にも及ぶ。G7財務相会議では、中国の非市場的慣行を牽制する共同声明も出されており、韓国が米国との信頼を強化しつつ中国との関係をいかに調整するかが問われる。

さらに、イ・ジェミョン大統領はG7拡大会合において、エネルギー供給網の多角化やAI(人工知能)・エネルギー連携に関する発言を予定しており、韓国が目指す「AI強国」へのビジョンも提示される。これに合わせ、大統領室にはAI未来企画首席としてハ・ジョンウNAVERクラウドAI革新センター長が新たに登用された。

(c)news1

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