2025 年 3月 6日 (木)
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韓国で注目される「指にはめる血圧計」…高血圧管理の新たな選択肢「リング型」

CART BP pro(c)NEWSIS

指にはめるだけで血圧をリアルタイム測定できる「リング型血圧計」が、高血圧などの慢性疾患患者の健康管理の新たな選択肢として韓国で注目を集めている。

ソウルに住むある会社員(50代)は、故郷に住む父親のためにリング型血圧計をプレゼントした。スマートフォンアプリと連動させることで、遠く離れた場所からも父親の血圧を24時間モニタリングできるようになり、安心感を得ている。

一方、父親も手軽に血圧の変化を確認できる点に満足している。

高血圧の治療は血圧を正確に把握することから始まる。特に、日常生活の中で血圧を継続的に測定し、平均値を知ることが重要だ。なぜなら、血圧はその日の体調や緊張状態によって大きく変動するためである。

大田SUN病院健康診断センターのキム・ギドク所長(家庭医学専門医)は「病院で測定する血圧はその瞬間の値に過ぎず、日常生活での血圧とは異なる場合が多い。より積極的かつ正確な血圧管理が求められる」と強調した。

例えば、病院で白衣を見て緊張し、自宅で測定するよりも血圧が高くなる「白衣高血圧」、反対に病院では正常値なのに自宅では高くなる「仮面高血圧」などの現象がある。韓国での調査によると、診察室で高血圧と診断された患者の約15~20%が白衣高血圧であり、診察室で血圧が正常とされた患者の13~35%が仮面高血圧だった。

キム・ギドク所長は「白衣高血圧の患者は普段の血圧が正常でも、高血圧へと進行するリスクや心血管疾患の発症リスクが高いため、継続的な観察が必要だ。仮面高血圧の場合、実際の血圧コントロールが十分でないため、心筋損傷が進行する可能性がある」と述べた。

高血圧は比較的診断が容易で治療も可能だが、重症化すると死亡リスクが高まる。2023年の韓国統計庁の死亡原因統計によると、高血圧性疾患は韓国国内の主要死因ランキングで第8位となった。また、高血圧の合併症とされる心疾患は2位、脳血管疾患は4位にランクインしており、診察室外での血圧測定の重要性が浮き彫りになっている。

従来の血圧測定器は装着が不便で、測定時の音が問題視されることがあった。一方、リング型血圧計はこうした不便がなく、精度も高いため、24時間の血圧モニタリングに適している。高血圧患者はリング型血圧計を活用することで、血圧の変動を早期に察知し、適切な管理が可能となる。

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