
韓国でハイブリッド車(HEV)の需要が高まっている。起亜の多目的車(MPV)「カーニバル」のハイブリッドモデルは、3月現在の注文で納車まで10カ月待ちの状態だ。一部のオプションを選択すると、待機期間は11カ月に達する。75%以上がハイブリッドモデルとして販売されている「ソレント」も、少なくとも7カ月の待ち時間が必要だ。
ハイブリッドモデルと内燃機関(ガソリン・ディーゼル)モデルでは納車待ち期間に大きな差がある。
現代自動車・起亜がディーラーに配布した3月の納期表によると、カーニバルHEVは10カ月待ちであるのに対し、内燃機関モデルは1.5カ月待ち。ソレントもHEVモデルは7カ月だが、内燃機関モデルは3~4週間で納車可能だ。現代自動車の「アバンテ(エラントラ)」も、HEVは5カ月待ちに対し、内燃機関モデルは1.5カ月となっている。
電気自動車(EV)との比較では、さらに大きな違いが見られる。起亜の「EV3」などのEVは4~5週間で納車可能で、現代自動車のEVの多くは即納状態となっている。最近発売された「アイオニック9」でも、待機期間は2カ月程度だ。
業界関係者は「環境配慮型自動車への需要が高まる中、EVの普及が一時的に停滞する『キャズム』が続いており、その間の選択肢としてハイブリッド車への関心が集中している」と分析している。
実際、今年の現代自動車の最大の新車「パリセード」は、事前予約の70%がハイブリッドモデルだった。
自動車業界の関係者は「韓国では大型車の人気が根強く、燃費を考慮するとハイブリッド車が最適な選択肢になる。電気自動車への移行が一時的に鈍化する中、2025年もハイブリッド車の人気は続くだろう」と述べた。
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