2025学年度の韓国・延世大学入試で発生した論述試験問題の事前流出事件で、ソウル西部地裁は15日、論述試験の効力停止を求めた受験生らの仮処分申請を認める決定を下した。一方で、再試験の実施については「大学の自主性を尊重する」として延世大学の判断に委ねられた。
訴えていたのは受験生18人を含む34人。
地裁は「募集要項を信じて試験に臨んだ受験生の信頼は法的に保護されるべきであり、公正な手続きで試験を受ける権利がある」と述べ、「今回の試験は公正性が著しく損なわれた」と判断した。
この決定により、12日に実施された自然系統の論述試験に関連する合格発表を含む事後手続きは、この裁判の判決が出るまで中止されることとなった。
一方で、再試験の実施について裁判所は明確な判断を下さなかった。再試験のみが公正性の問題を解決する方法とは限らず、他の手段が可能な場合は大学の判断を尊重すべきだと指摘したためだ。
今回の仮処分申請および本訴訟は、10月12日に延世大学で実施された論述試験中に発生した問題流出疑惑をきっかけに起こされた。この問題は、一部の試験会場で監督官のミスにより、試験開始1時間前に問題用紙が配布され、すぐに回収されたものの、その間にオンラインコミュニティやSNSを通じて一部の問題が流出したことが発端となった。
(c)news1