ソウル市鍾路区(チョンノグ)のタプコル公園近くにある無料給食所が猛暑と物価高に苦しんでいる。運営している福祉団体によると、一昨年までは月に2000万ウォン(約216万円)程度で運営できたが、最近は多ければ2800万ウォン(約303万円)かかる。食材価格の高騰は運営費の増加だけにとどまらず、支援者の減少にもつながっているという。
利用者の安全面にも頭を悩ませている。炎天下の給食所の待機列は40メートル以上。立っているだけで汗が流れる猛暑は危険だ。社会福祉団体の関係者は「80代くらいのお年寄りが熱中症になったので急いで室内に収容した」と話した。
この無料給食所では、熱中症予防のために90歳以上の利用者は身分証を確認次第、待機せずに食事できる。1日平均利用者270~300人のうち90歳以上は25~30人程度だという。
団体の事務総長は「夏は悩みが深い。野菜が高騰するからだ。今年は梅雨以後の猛暑で青唐辛子やキュウリ、ハクサイ、ホウレンソウなどが軒並み上がった。電気料金など各種公共料金の値上げも恐ろしい」と話す。
それでも無料給食所を訪れる人たちは絶えない。タプコル公園から歩いて5分の敦義洞(トンウィドン)の給食所は明け方の午前4時から列ができるという。
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