2024 年 11月 26日 (火)
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医者とビデオ通話しながら「痛いところ」を見せて…韓国「非対面診療」の現場

ビデオ通話で非対面診療に臨むペク・チェウク院長(写真提供=保健福祉省)(c)MONEYTODAY

ソウル市道峰区(トボング)にある家庭医学科医院。5月30日、昼食時間の診療を準備しているペク・チェウク院長の机の上にはタブレット1台と業務用パソコンが置かれている。この日、ペク院長は午後0時30分から約1時間、5人の患者をテレビ電話を使って非対面で診療した。

患者5人のうち4人が再診だった。交通事故で脳の病変が起きて動けない患者だけが初診だった。プラットフォーム業者のシステムを利用せず、病院独自で非対面診療を実施した。

診療が始まると、ペク院長は患者に住民登録証を見せてほしいと言った。カメラで患者の顔を見て本人であることを確認した。年齢が90歳を超えた3番目の患者は、10年前にも住民登録証がなかったとして見せられなかった。

「本人確認は住民登録証を見せてもらわななければならないが、確認ができないこともある。毎日来る患者は住民登録証を確認しようとすると、怒ることもある」

ペク院長はこう振り返った。

患者らはカメラで患部を写して医療スタッフに見せた。帯状疱疹にかかったある患者が患部を画像で見せると、ペク院長は「まだ水泡が減っていない。まだ薬を飲まなければならない」と指摘した。患者が「水泡はどれくらい続くのか」と尋ねると、ペク院長は「通常、1週間で良くなるが、あなたはもっとかかりそうだ。良くなってはいる」と答えた。

脳の病変で動けない患者が4番目に非対面診療を受けた。初診だった。

ペク院長が「患者について、まだきちんとわかってはいない。画像で判断してもいいか」と尋ねると、介護者は「OK」と答えた。

カメラが患者を写す。ペク院長は床ずれの部位と大きさ、排便の有無、足の状態などを介護者に聞きながら診療をした。

非対面診療は通常、音声電話で進められる。この日の患者は、帯状疱疹と炎症などの患部を確認する必要があり、あえてビデオ通話を使ったという。「カメラの画質についてはまだ精度が低いため、正確さに欠ける」そうだ。また、非対面診療の初診に関しては「初診について、電話だけで結論を出すのは無理があり、正確さも落ちる」ともみる。

非対面診療プラットフォーム業者との協業について、ペク院長は「あるシステムをそのまま使用し、拡大すべきだが、新たなシステムを習熟しながら院内業務も処理するのは難しい。ただ、手作業の業務が病院に多いので、そうした部分を容易にしてくれるプラットフォームの必要性はあると思う」とみている。

(c)MONEYTODAY

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