2024 年 12月 28日 (土)
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ソウルで紛糾する「基礎学力診断の結果公開」の是非…公教育の強化か、私教育費急増か

ソウル市教育庁前での抗議行動(c)news1

ソウル市議会が市内の小中高校の基礎学力診断検査結果を地域・学校別に公開できるとする条例案の処理を進めている。これに対し、市教育庁は、条例案を認めないよう求めて最高裁に提訴することを決めた。結果の公開の是非を巡っては反対する教員と賛成する保護者の間で意見が真っ二つに分かれており、議論が激化しそうだ。

保護者は基礎学力向上のためには検査結果の公開が必要だとしている。かつては「国家水準学業成就度評価」があり、全国で地域・学校別に基礎学力の足りない子どもを把握できた。だが、2017年から制度が変わり、そうした子どもへのオーダーメード型教育が難しくなったことが背景にある。

昨年、塾代など私教育費が過去最大の26兆ウォン(約2兆6000億円)に達したのも、公教育に対する不信感が原因だという見方がある。

全国保護者団体連合のパク・ウンヒ代表は「勉強は学校でして、足りない部分を私教育で補うべきだが、今の子どもたちは『勉強は塾でするもの』と受け止めている」と指摘したうえ「子どもたちの実力向上のためには公開が必要だ。評価をあまりに罪悪視するのは大きな問題」と述べた。

これに対し、教員団体は公開によってソウル市内の地域・学校間の格差が拡大するのはもちろん、私教育費が増加する可能性があると主張している。

市教員団体総連合会のパク・ホチョル報道官は「基礎学力評価などは教育庁の権限であり、市議会が条例で定める事案ではない。ただでさえ激しい地域間格差が更に激化しかねず、学校間に緊張を生むこともありうる」と指摘した。

(c)news1

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