韓国のユン・ヒグン警察庁長が麻薬取り締まりを重要課題に挙げる中、警察庁国家捜査本部が麻薬集中取り締まり期間中に検挙した件数は前年同期に比べて38.2%増加している。
昨年1年間の検挙実績も前年比16.6%増の1万2387人と大幅に増えた。最近の数字を見ると▽2018年8107人▽2019年1万0411人▽2020年1万2209人▽2021年1万626人となっている。
集中取り締まり期間中、クラブ・遊興施設一帯での検挙人員が377人で前年より11.4%増加。具体的にはクラブ(42.9%)、遊興施設(26.3%)、カラオケ(15.9%)で、最近はパーティールームを悪用する事例も。京畿(キョンギ)北部警察庁麻薬犯罪捜査隊が大麻栽培からパーティールームでの販売・投薬まで一手に運営したとして5人を検挙した例がある。
警察庁の関係者は「クラブや遊興施設での深刻な麻薬まん延を受け、関係機関の合同点検など大々的に取り締まったことが功を奏した」と分析している。
◇外国人コミュニティーでもまん延か
韓国在住の外国人の麻薬問題も深刻で、集中取り締まり期間中に摘発された外国人は全体の15.2%(866人)を占めた。
京畿南部警察庁金浦(キムポ)警察署は金浦工業団地一帯のタイ人を相手にヒロポンを売ったり、購入・服用したりしたタイ人ら33人を検挙し、このうち1人を拘束した。
国籍別ではタイ355人、中国237人、ベトナム179人、ウズベキスタン14人、ロシア14人の順。全体では▽2018年596人▽2019年1092人▽2020年1466人▽2021年1673人▽2022年1757などと増加傾向が顕著だ。
警察庁関係者は「公団など外国人密集地域の労働者を中心としたコミュニティーの仲間内で服用する事例が多数摘発され、検挙比率が持続的に増えている」と説明している。
一方、警察は麻薬の流通を遮断するため、販売・製造・密輸などの取り締まりにも力を入れており、期間中に1284人(販売1238人、製造11人、密輸35人)を検挙したと明らかにした。
この過程でヒロポン16.7㎏、大麻24.4㎏、ケシ3万4009株、ヤーバー8万2453錠、エクスタシー5238錠、合成大麻4063gなどを押収。犯罪収益金5億2000万ウォンを押収し、3億4800万ウォン相当を起訴前に没収・追徴する措置を取った。
警察庁関係者は「ダークウェブ・暗号資産(仮想通貨)専門捜査チームを拡大し、専門捜査官の採用や教育課程の新設で専門性を高める」としている。
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