
韓国の統一地方選挙で投票用紙が不足した問題を受け、中央選挙管理委員会改革論が「ワンポイント改憲」議論へ広がっている。外部による監視とけん制を強めるべきだとの声が高まる一方、現行憲法では法改正だけで常時監視するには限界があるとの見方が出ている。
背景には、憲法裁判所が2025年2月、監査院に選管を職務監察する権限はないと判断した決定がある。憲法裁は、選管が独立した憲法機関であり、監査院の監察対象である「行政機関」には含まれないとした。
イ・ジェミョン(李在明)大統領は19日、与野党が一致するなら大統領発議でも選管に関するワンポイント改憲を検討すべきだと述べた。キム・ミンソク(金民錫)首相も、与野党合意による改憲を通じ、国民が納得できる代案を作る必要があると歩調を合わせた。
憲法裁は、選管の独立性は1960年の3・15不正選挙への反省に由来すると説明した。大統領所属機関である監査院が選管を監察すれば、選挙管理の公正性と中立性への信頼が損なわれる恐れがあるとも指摘した。
与党では、監査院の職務監察を認める案や別の外部機関による監視案が浮上している。一方、野党「国民の力」は、現行憲法でも特別検察や国政調査で責任追及は可能だとして、改憲に先立つ対応を求めている。
法曹界には慎重論もある。ある法科大学院教授は、監査院が大統領所属機関である構造的問題は改憲だけでは消えず、手続きを精巧に設計しなければ別の論争を招きかねないと指摘した。
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