
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記の白髪が消えた。黒く染めた姿で公開の場に現れたのだ。北朝鮮が「後継構図」の浮上を避け、キム総書記を若く躍動的な指導者として演出し、「唯一指導体制」を際立たせようとしているとの見方が韓国で出ている。
党機関紙・労働新聞が23日に報じた党党中央委員会第9期第2回総会拡大会議の写真を見ると、キム総書記が目立っていた白髪をすべて染め、黒く変えたことが確認できる。
総会前のキム総書記の最後の公開活動は、8~9日に平壌で開かれた中国の習近平国家主席との首脳会談だった。この時はキム総書記の髪にかなり白髪がある様子が見られ、約10日の間に染髪してイメージを変え、公開活動に出たとの推測が可能だ。
北朝鮮最高指導者の外見は個人の好みの領域ではなく、徹底して管理される政治的メッセージの領域にあるという点で、キム総書記の外見の変化には「党の意図」が反映されたとみることができる。
特に6月下旬に開かれる朝鮮労働党総会は、上半期の事業を総括し、下半期の国政運営方向を決める重要な政治行事であるだけに、北朝鮮がこれを機に内外に向けてキム総書記のイメージ刷新を図った可能性が指摘されている。
注目されるのは娘の不在だ。娘が初めて登場したのは2022年11月、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射の時だった。その後、娘の公開活動は2023年に10回、2024年に12回、2025年には15回と着実に増えた。
ところが2026年は、1月1日の錦繍山太陽宮殿参拝をはじめ、4日の5000トン級新型駆逐艦「姜健」航海試験の視察まで、北朝鮮メディア基準ですでに16回の公開活動に参加している。そうした娘が、キム総書記の「イメージ変身」と同時に公開活動に姿を見せなくなったようだ。
特に娘は、23日に開かれた5000トン級駆逐艦「崔賢」の就役式にも現れなかった。今月初めに「姜健」の航海試験に同行したのとは対照的だ。
一部では、北朝鮮が娘の露出頻度を意図的に調整している可能性も指摘されている。娘の登場によって北朝鮮の後継構図が浮上し、キム総書記の健康に異常があるのではないかとの疑念が出たことを意識した可能性があるという。
キム総書記の健在ぶりと統治能力を際立たせ、キム総書記中心の唯一指導体制を強調するとともに、早期の権力継承観測を遮断して内部の混乱も減らそうとする意図が反映された可能性があるとの分析も出ている。そのため北朝鮮が、新たな5カ年国政計画を樹立してから半年後に開かれる初の朝鮮労働党総会で、最高指導者のイメージ変身を図ったという意味だ。
あわせて北朝鮮が当面、娘を前面に出さず、後継構図よりもキム総書記個人のリーダーシップと国政掌握力を強調することに重点を置くとの見方も出ている。
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