
韓国プロ野球の爆発的な人気が、今やファッション業界にまで飛び火している。観客数が過去最多を更新し続ける中、特に20〜30代の女性ファンが市場の牽引役として浮上。これまでのレプリカユニホームを中心とした応援グッズ市場から脱却し、リボンピンやスカーフ、日常着としても使える衣類など、個人のスタイルを強調できるファッション領域へと急速に裾野を広げている。
韓国プロ野球の年間累計観客数は、2024年に1000万人を突破したのに続き、2025年には史上初めて1200万人を超えて最多記録を塗り替えた。2026年シーズンもその勢いは衰えず、1試合平均の観客数は1万8000人台を記録しており、このまま推移すれば前人未到の1300万人突破も視野に入る。
この熱狂の中心にいるのが若い女性ファンだ。韓国野球委員会(KBO)の調査によると、年間平均の野球関連用品の支出額は、観客全体の平均である23万5000ウォン(約2万6000円)に対し、20代女性が23万7000ウォン(約2万6000円)、30代女性が27万3000ウォン(約3万円)と、全体の平均を大きく上回っている。
購買力を備えた女性層の拡大により、球場での応援は単なるスポーツ観戦を超え、自らの体験やスタイルを消費する場へと変化している。
こうした動きを受け、アパレル各社は球団やKBOとのコラボレーション商品を相次いで投入し、女性ファンの獲得を急いでいる。
新世界グループ傘下のECサイト「SSGドットコム」は、ヤングファッションブランド「LAP」と組み、各球団のチームカラーをあしらったリボンピンやキーリングなど計48種類を発売した。また、学生服ブランドなどを展開する「ザ・エンジン」はプロ野球団「KTウィズ」と組み、スポーティーさと最新トレンドを融合させたスタジアムジャンパーやウインドブレーカーのほか、ヘアシュシュなどの小物まで網羅した女性向けコレクションを展開している。
さらに、10〜20代女性に人気の高いデザイナーズブランド「COYSEIO」も「サムスン・ライオンズ」とのコラボレーションを控え、球団の象徴であるブルーを生かしたジャケットやバンダナなどの映像を公開し、若い世代の関心を集めている。
女性ファン層を狙ったファッショングッズの需要は、実際の数字にも顕著に表れている。通販大手「CJオンスタイル」が発売したKBOグッズは、発売から約10日間で累計販売数3万5000個を記録したが、その売上高の52.8%をファッションカテゴリーが占めた。特にユニホームだけでなく普段着やバッグにも合わせられるバンドースカーフなどが好評を博した。
韓国のアパレル業界関係者は、スポーツ観戦が単なる応援の域を超え、自分の好みやアイデンティティーを表現するライフスタイル消費として定着したとみており、今後もファッションブランドとスポーツ球団による協業の動きはさらに加速すると分析している。
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