2026 年 6月 8日 (月)
ホーム政治北朝鮮プーチン氏とも合意済みの「日本海進出ルート」開拓へ…中朝首脳会談で注目される「宿願」豆満江計画

プーチン氏とも合意済みの「日本海進出ルート」開拓へ…中朝首脳会談で注目される「宿願」豆満江計画

2019年6月、平壌の錦繍山迎賓館を散策する習近平中国国家主席とキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記=中国中央テレビキャプチャー(c)news1

中国の習近平国家主席が8日から2日間、北朝鮮を訪問し、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記と首脳会談を開く。両首脳は経済協力策から外交・安全保障懸案まで幅広く議論し、両国関係を誇示するとみられる一方、北朝鮮の非核化が議論される可能性は低いとみられている。

習主席の今回の訪朝は、米朝非核化交渉が決裂した直後の2019年6月以来、7年ぶりとなる。キム総書記との首脳会談は2025年9月、中国の抗日戦争勝利80年記念行事を機に北京で会って以来、約9カ月ぶりだ。

今回の会談では、経済分野の協力拡大が主要議題として扱われる見通しだ。新型コロナウイルス禍以降、中朝貿易は段階的な回復傾向を見せており、国際旅客列車や航空路線も再開の動きを見せている。双方は貿易、観光、人的交流の拡大策をはじめ、経済協力の活性化策を議論すると予想される。

特に中国の宿願事業である「図們江(豆満江)出海問題」が主要懸案として取り上げられる。中国は東北地域、とりわけ吉林省の海上物流へのアクセスを高めるため、豆満江下流を通じた日本海への進出に関心を示してきた。5月、習主席とロシアのプーチン大統領は首脳会談の共同声明で、北朝鮮を含む3者協議を進めると明らかにしており、今回の会談でこの問題が重要に扱われるとの見方が出ている。

中国人観光客の北朝鮮観光再開や、2014年の完成後、事実上放置されている新鴨緑江大橋の開通案も議論のテーブルに上る可能性がある。

また両首脳は、米国に対応して中朝ロの3カ国構図を固める方策を話し合うとみられる。最近、中国とロシアは首脳会談の共同声明で米国の一極主義を批判し、北朝鮮を擁護する内容を盛り込んだ。中国とロシアは、北朝鮮に対する国際社会の制裁と圧力に反対する立場を明確にしている。

一部では、習主席が北東アジア地域での主導権を誇示するため、北朝鮮の核問題をめぐり「管理者」の役割を自任する可能性も取り沙汰されている。トランプ米大統領がキム総書記との対話意思を何度も示しているだけに、習主席が両首脳の間で仲介役を果たす可能性があるとの見方も出た。5月に北京でトランプ氏と会った習主席が、すぐに平壌行きを決めたことも、こうした観測を後押ししている。

しかし、北朝鮮が「核保有国の地位」にこだわり、米国との対話を強く拒んでいるため、中国が北朝鮮の核問題や米朝対話で実質的な進展を引き出すのは難しいとの見方もある。

習主席の訪朝前日の7日、北朝鮮のキム・ヨジョン(金与正)党総務部長は談話で「われわれの核保有国の地位は絶対に後戻りできない限界線であり、誰が認めようと認めまいと厳然たる現実だ」と述べ、非核化議論の可能性に徹底して線引きをする姿勢を示した。

(c)news1

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