
韓国の統一地方選で投票用紙が不足した問題を巡り、中央選挙管理委員会の対応を批判して再選挙を求める市民らによる抗議デモが、ソウル市松坡(ソンパ)区のオリンピック公園内にある開票所周辺で続いている。デモは5日から3日連続で、参加者が開票所を封鎖。内部の投票箱が搬出できない異常事態となっている。
警察の非公式推計によると、7日夕の時点で周辺には約2万人が集まった。前日夜には一時3万人規模に膨れ上がっていた。参加者は20~30代の若者が中心とみられる。
今回のデモは、特定の主催者がいない自発的な集まりとされ、行動の秩序も参加者自身が維持している。現場には「私たちの声が歪曲されないように」として、韓国国旗だけを持ち、純粋に「再選挙」の訴えのみを叫ぶよう促す案内文が各所に掲示された。
一方で、一部の参加者が「不正選挙」や「中国の介入」などを主張し、星条旗やプラカードを掲げたことから、スローガンを巡る口論が起き、警察に通報が寄せられる一幕もあった。インターネット上でも、主張の方向性を巡る対立が続いている。
現場のハンドボール競技場内には、開票を終えた投票箱約380個が残されたままだが、出入り口が封鎖されているため、近隣の選管への移送が滞っている。内部の警察官や選管職員はすでに撤収したとされている。警察は機動隊を配置して警戒に当たっているが、これまでのところ大きな衝突は起きていない。
この問題を巡り、保守系の市民団体は7日、過剰な警備を傍観したなどとして、行政安全相や警察庁長官の職務代行らを職権乱用などの疑いでソウル警察庁に告発した。
騒動の発端は3日の投票日、ソウル市内の投票所で投票率が想定を上回ったために投票用紙が不足し、一部の有権者が投票を断念したとされるトラブルだ。
中央選管は謝罪したものの、「再選挙や選挙延期の理由には当たらない」との見解を示している。これに対し、主要大学の学生会が選管を批判する声明を出すなど、選挙の有効性を巡る法廷闘争への発展や社会的な波紋が広がっている。
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