2026 年 5月 13日 (水)
ホーム政治韓国「法歪曲罪」施行2カ月、海外の法律関係者が懸念…「司法独立性に影響」

韓国「法歪曲罪」施行2カ月、海外の法律関係者が懸念…「司法独立性に影響」

ソウル瑞草区の大法院の様子(c)news1

韓国の法治水準が約10年にわたり停滞するなか、裁判官や検察官の判断を処罰対象とする「法歪曲罪」が、司法への国際的信頼に影響を与えるとの懸念が強まっている。

法歪曲罪は、裁判官や検察官が故意に法令を誤適用・歪曲した場合、10年以下の懲役または資格停止を科す内容で、3月12日の施行後、4月27日までに239件の告発が警察に受理され、被告発人は3272人に上った。

米国務省は2025年の韓国投資環境報告書で、韓国の裁判所は外国人投資家関連事件でも政府干渉を受けない独立機関だと評価していた。しかし、裁判判断そのものが刑事告発の対象になり得るとの認識が広がれば、韓国司法への信頼低下につながるとの見方が出ている。

裁判所関係者によると、3月に韓国大法院(最高裁)を訪れた英国商事裁判所の裁判官ら英米法系諸国の法曹関係者は、法歪曲罪導入について「衝撃的」と反応し、司法独立性が損なわれれば投資信頼にも悪影響を及ぼしかねないと懸念を示した。

英米法系では、判決内容そのものを刑事処罰対象にすることに極めて慎重だ。一方、韓国では故意の法歪曲のみを処罰対象とし、合理的な法律解釈は除外されるとしている。

ただ、実際には「誤判」と「故意の歪曲」の線引きが曖昧との指摘がある。法曹界では、裁判官が将来的な捜査を恐れて政治的に敏感な事件を避けるなど、萎縮効果が生じる可能性も懸念されている。

世界正義プロジェクト(WJP)の2025年法治主義指数で韓国は143カ国中19位だったが、2016年以降の点数は0.73~0.74台で停滞している。「司法府が行政府を効果的にけん制しているか」の項目では、高所得国51カ国中34位にとどまった。

法曹界では、裁判判断を刑事責任の対象にした法歪曲罪が、今後の国際的な司法独立性評価で否定的要素として受け止められる可能性があるとの見方が出ている。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular