
この10年間、韓国で最も多く読まれた書籍は、ハン・ガン(韓江)氏の『菜食主義者』だった。
韓国・教保文庫がまとめた2016年から2026年までの累積ベストセラーランキングによると、『菜食主義者』が総合1位を記録した。2016年のマン・ブッカー国際賞(現・ブッカー国際賞)、2024年のノーベル文学賞受賞後も読み継がれ、長期的に売れ続ける代表作となっている。
同作は、傷ついた魂の苦痛と植物的想像力を結びつけた独自の世界観で知られ、緻密な構成と印象的な文体が高く評価されている。2016年の受賞直後には週間ベストセラーで12週連続首位を記録した。
今回のランキングでは、ハン・ガン氏がトップ10に3作品を送り込み、圧倒的な存在感を示した。『少年が来る』が2位、『別れを告げない』が8位に入った。
『少年が来る』は、2024年のノーベル文学賞受賞直後に週間ベストセラーで14週連続1位を記録し、2024年と2025年の総合ベストセラーでも2年連続首位となった。
教保文庫は、ハン・ガン作品が上位を占めた背景について、韓国社会が歴史的な痛みと向き合い、文学を通じて癒やしを求める傾向が反映された結果だと分析している。
ランキング全体では、小説の強さが際立った。キム・ホヨンの『不便なコンビニ』(5位)やイ・ミイェの『ダラーグート夢百貨店』(6位)など、日常の温かさを描いた作品が広く支持された。
また、ヤン・グィジャの『矛盾』(7位)やチョ・ナムジュ氏の『82年生まれ、キム・ジヨン』(15位)など、個人の人生と社会構造を掘り下げた作品も長く読まれている。
文学以外では、自己啓発や実用書も一定の存在感を示した。セイノ(SayNo)氏の『セイノの教え』(3位)やキム・スンホの『お金の属性』(12位)は、成功や経済的自立への関心の高さを反映している。
今回のランキングは、教保文庫が「世界図書・著作権の日(4月23日)」に合わせて発表したもので、オンラインとオフラインの販売実績を合算して算出された。
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