
中東情勢の不安定化で航空燃料価格が急騰する中、韓国政府はこれまでの「支援は難しい」とする立場から一転し、航空会社への支援策の検討に乗り出した。4月からは航空券に適用される燃油サーチャージが約3倍に跳ね上がりそうだ。
国際航空運送協会によると、航空燃料価格はこの1カ月で80%以上上昇。為替の変動も重なり、航空会社のコスト負担は急拡大している。
これを受け、4月の燃油サーチャージは制度導入以来最大となる「18段階」に引き上げられる。大韓航空の東京路線では、サーチャージが2万1000ウォン(約2310円)から5万7000ウォン(約6270円)へと約171%上昇する。
こうした状況の中、格安航空会社を中心に運休や減便が相次いでいる。エアプサンやエアロケイ航空などは、グアム、ダナン、セブなどの国際線を一時停止し、他の航空会社も追加の減便を検討している。
政府はこれまで財政的余裕の不足を理由に支援に否定的だったが、業界の危機感が高まる中で対応を見直した。
国土交通省は産業通商資源省に対し、政府備蓄の航空燃料の活用を提案した。さらに、運休便に対する発着枠や路線権の維持条件の緩和、追加の財政・制度支援などを含む対策が検討されている。
新型コロナ禍での支援策を参考にしつつ、今回は雇用維持ではなく燃料価格高騰への対応に重点を置いた支援が検討される見通しだ。
政府関係者は、中東情勢の長期化を前提に国内航空会社の被害を最小限に抑える支援策を検討すると説明した。
一方で、サーチャージの急騰が旅行需要の減少につながる可能性もあり、政府は航空会社に対し過度な値上げを控えるよう求める姿勢も示している。
業界からは、現在の状況は「第2のコロナ危機」に近いとの声も上がっており、迅速かつ実効性のある支援策の実施が求められている。
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