
中国の旅行会社が北朝鮮向け団体観光商品の販売に乗り出し、観光再開への機運が高まっている。しかし、最終的な実施可否は北朝鮮当局の判断に委ねられており、先行きは依然として不透明だ。
中国の旅行業界によると、北京など主要都市の旅行会社は最近、動画投稿アプリ「抖音」などで北朝鮮ツアーを宣伝し、予約金の受け付けを開始した。
商品は北京発で列車を利用して北朝鮮に入り、平壌や開城、非武装地帯(DMZ)、金剛山などを巡る内容で、7泊8日の日程が中心となっている。価格は4680〜9380元(約9万3600円〜18万7600円)に設定されている。
ただ、出発日は「北朝鮮当局の承認後に確定」と明記されており、実際にツアーが実施されるかは不確実な状況だ。予約は受け付けているものの、実現の可否は平壌の決定に左右される。
こうした動きの背景には、北朝鮮と中国の往来再開の兆しがある。両国を結ぶ国際旅客列車は12日から運行を再開し、人の往来拡大への期待が高まっている。
一方で北朝鮮側は慎重姿勢を崩していない。4月5日に予定されていた平壌国際マラソンは、参加者募集を終えていたにもかかわらず突然中止された。
同大会は毎年外国人が参加する代表的な観光イベントであり、外貨獲得の重要な手段でもある。それにもかかわらず中止されたことは、北朝鮮が外国人観光の全面再開に踏み切れていない現状を示している。
観光再開の鍵を握るのはあくまで平壌の判断であり、中国側の動きだけでは実現に至らない可能性も残されている。
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