
米政府が韓国を含む16の主要経済主体を対象に、通商法301条に基づく不公正貿易慣行の調査に着手した。米連邦最高裁が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく相互関税を違法と判断したことを受け、関税政策を維持するための代替手段として打ち出した措置とみられる。
韓国政府や専門家の間では、今回の調査が直ちに韓国への追加関税引き上げにつながる可能性は高くないとの見方が出ている。一方で、対米投資を早期に具体化する必要があるとの指摘も出ている。
米通商代表部(USTR)のジェイミソン・グリア代表は11日、韓国を含む16の経済主体を対象に通商法301条調査を開始したと発表した。
対象には日本、韓国、中国、欧州連合(EU)のほか、シンガポール、スイス、ノルウェー、インドネシア、マレーシア、カンボジア、タイ、ベトナム、台湾、バングラデシュ、メキシコ、インドが含まれる。
グリア代表はこのほか、強制労働によって生産された製品の輸入禁止に関連した別の301条調査も追加で始める方針を示した。
通商法301条は1974年に制定された米通商法の規定で、外国政府の政策や慣行が不合理または差別的と判断された場合、米国の商業への影響を調査し、関税などの対抗措置を認める内容だ。調査結果によっては、対象品目以外にも広範な関税措置を適用できる点が特徴とされる。
今回の調査は、IEEPAに基づく国別の相互関税や、いわゆる「フェンタニル関税」が米連邦最高裁の判決で無効となったことを受けた措置とされる。
米政府は書面意見の募集や公聴会を経て、今夏までに調査手続きを終える計画だ。通常は1年以上かかるが、トランプ大統領は約5カ月に短縮して進める考えを示している。
これは、最高裁判決後に通商法122条を根拠として導入した「グローバル関税」が、議会承認なしでは最大150日間、7月24日までしか維持できないためとみられる。
米政府は先月24日、この関税を10%で発効させ、上限の15%まで引き上げる可能性にも言及したが、その後の追加発表はない。
韓国政府は今回の調査について、既存の相互関税政策が無効となった後に米国が取り出した新たな通商手段と位置づけている。そのうえで、韓米が関税交渉で合意した15%水準から、さらに引き上げる可能性は高くないとみている。
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