2026 年 3月 31日 (火)
ホームライフスタイル山盛りポテトでつながるご近所…韓国で急増中の“フライドポテト集会”

山盛りポテトでつながるご近所…韓国で急増中の“フライドポテト集会”

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韓国の中古取引・地域密着型コミュニティアプリを舞台に、フライドポテトを一緒に食べるだけの集まり、通称「カムティ(=フライドポテト)モイム」が、20~30代を中心に急速に広がっている。ポテト好きが気軽に集まり、山盛りのフライドポテトを囲んで食べて解散する――そんなシンプルな交流が、新しい小規模コミュニティ文化として定着しつつある。

地域コミュニティ「タングン」の掲示板に9日、地域ごとに数十のカムティモイムが確認できた。「○○洞 カムティモイム」といった名称で、「ポテトを山盛りにして一緒に食べませんか」といった簡潔な紹介文とともに、誰でも参加できるのが特徴だ。参加者が1300人近い部屋や、900人、500人規模のルームも珍しくない。

集まり方は至って単純。約束した時間に近所のファストフード店へ集合し、ポテトを注文して談笑、食べ終われば自然解散。定期的な活動や深い人間関係を前提とする従来のサークルとは異なり、「その日限り」の軽い関係性を重視する点が新鮮だ。

安全面への配慮もある。多くの部屋では「最低3人以上で参加」「私的な連絡は控える」といった不文律が共有され、個人連絡先やSNSの交換を求める行為は禁止されている。

この日、記者は参加者数が最も多いとされる「(元祖)カムティクラブ」の集まりに参加した。午後7時、集合場所のマクドナルド鍾路3街店に人が集まり始め、「タングンですか?」「カムティですよね?」と確認し合う。注文はラージサイズ10個。参加者6人が住まいも年齢も異なる中、山盛りのポテトを前に自然と笑顔がこぼれ、写真撮影が始まった。

会話は「カリカリ派?しっとり派?」といった好みの話題から、悩み相談、MBTI、好きな芸能人へと広がる。約1時間半後、ポテトは完食。グループチャットには写真と「楽しかった」「気をつけて帰ってね」の挨拶だけが残った。

参加理由は「安さ」と「気軽さ」。参加者は「多くても1万ウォン程度」「飲み会より断然安い」「人に会うハードルが低い」と口を揃える。仕事や学業で忙しい日常の中、短時間で人とつながれる点が支持を集めている。

この流行に外食業界も反応。ロッテリアやマクドナルドは公式SNSでカムティモイムに言及し、関連イベントを展開するなど、話題性を取り込んでいる。

専門家は、不況下で合理的消費を重視するMZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)の新しい関係形成の形と分析する。「小さな贅沢から、手頃な価格で日常を共有する文化へ。ポテトを媒介に関係を結ぶのは、既存の価値観をひっくり返す“文化のひねり”だ」と指摘する。

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