2024 年 4月 25日 (木)
ホーム政治100万人訪れた青瓦台…熱気の影で文化財破損、ゴミ山積み (上)

100万人訪れた青瓦台…熱気の影で文化財破損、ゴミ山積み (上)

開放行事2日目の11日、青瓦台を観覧客が行き交っている©news1

韓国大統領府という“禁断の領域”から国民の空間に変貌した青瓦台。ここには連日、大勢の人が押し寄せている。青瓦台の表札が「大統領」から「国民」に変わって44日で100万人が集まり、新型コロナウイルス感染からの復活をめざす光化門の歴史・観光・文化ベルトの頂点の役割を果たしている。

しかし、連日数万人が足を踏み入れる青瓦台に向けられる視線は良いものばかりではない。オーバーツーリズム(受け入れ可能範囲を超えた過剰観光)に苦しむこの場所を憂慮する声も高まっている。緻密な準備なしに開放されたため、文化遺産の価値が損なわれかねないという指摘まで出ている。

開放44日目となる今月22日、大庭園で開かれた「100万人目の青瓦台観覧客」記念行事で100万人目の観覧客に選ばれたキム・ヨンスン氏(2列目の左から3番目)一行が記念撮影をしている(写真=文化財庁)©MONEYTODAY

◇44日で景福宮1年の観覧客を満たす

文化財庁青瓦台開放推進団によると、青瓦台の観覧者は22日で100万人を突破した。先月10日、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領就任に合わせて開放してから44日で、毎日平均2万2727人が訪れた形となる。具体的に▽国民開放特別行事期間(5月10~22日)37万7888人▽国民開放延長期間(5月23日~6月11日)43万9264人▽常時開放(6月12~22日)18万2848人が訪れた。

光化門を代表する観光名所である景福宮の昨年の訪問人数(108万5188人)に追いついた。景福宮の観覧客が新型コロナウイルスによるソーシャルディスタンス拡大で急激に縮小した影響もあるが、青瓦台も円滑な運営を理由に1日3万~4万人台に入場を制限している。このため、文化財当局は1カ月半で100万観覧客を達成した意義は相当なものと説明している。

青瓦台の観覧需要は当初の予想を大きく上回っている。韓国文化観光研究院は青瓦台開放後、年間314万人が訪れると見通したが、今の傾向が続けば、半年以内に観覧客300万人に達すると想定される。時間が経つにつれ、訪問需要が減る可能性が高いが、来月の団体観覧予約が1カ月前に締め切られるなど観覧熱気は現在進行形だ。来年5月までに600万人以上が訪れるという観測も出ている。

©MONEYTODAY

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