
外国人の韓国語能力を測る国家公認試験「韓国語能力試験(TOPIK)」で、2025年の不正摘発件数が500件を超えた。受験者の急増と試験の影響力拡大を背景に、成績競争が過熱した結果とみられている。
試験を主管する国立国際教育院によると、2025年の不正摘発件数は554件。試験開始以来、500件を超えたのは初めて。年別では2021年331件、2022年240件、2023年421件、2024年414件と推移し、全体として増加傾向が続いている。
最近では不正の手口も高度化し、個人レベルを超えて組織的な様相も見せている。今月12日に韓国内で実施された第105回試験では、中国人留学生が解答が書かれたとみられるメモを見ていたとして摘発された。この留学生は、中国のSNSで重要キーワードをまとめた資料を購入していたとされる。
教育院は、オーストラリアやニュージーランドなど一部地域で試験が韓国国内より1日早く実施される点を悪用した可能性があると説明した。これを受け、教育省と教育院は7月の試験から大陸ごとに異なる問題用紙を使用するなど、公正性を高める対策を導入する方針だ。
不正手口の高度化に伴い、当局の対応も強化されている。教育院は2026年から国内の試験会場に電波探知機を配備しており、今後は海外会場にも拡大する計画である。不正摘発の増加については、試験管理や取り締まり水準の向上により、摘発事例が増えた側面もあると説明している。
不正増加の背景には受験者の急増がある。TOPIK受験者は2021年の約33万人から、2024年には49万人、2025年には約55万人へと増え、4年間で20万人以上増加した。
これはTOPIK成績の活用範囲が急速に広がっているためだ。成績は韓国内の大学入学や卒業、就職、ビザ取得など滞在資格全般に影響する。特にTOPIK I(1~2級)はビザ、TOPIK II(3~6級)は留学課程で主要な基準として活用されており、需要が高まっている。
2026年も受験者数は増加する見通しだ。2月からは香港に続きベトナムでもTOPIK成績が大学入学評価に反映されるなど、活用先が拡大している。ベトナムでは卒業試験(大学入学試験)で外国語の選択科目として韓国語を選べるようになる。
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