
韓国の現代ロテムが、自律走行無人地上車両(UGV)の仮想試験評価体系を構築する国策事業に参加することが決まった。これにより、同社は多目的無人車両「HR-シェルパ」を提供し、国防科学研究所とともに試験評価用のデジタルツイン開発を進める。
デジタルツインは、現実の地形や装備を仮想環境に再現する技術で、無人車両の性能評価を効率化できると期待されている。
業界によると、国防科学研究所は「計測・検証用自律走行無人地上車両開発課題」の事業者として現代ロテムを選定した。評価は技術80%、価格20%の基準で進められ、ハンファエアロスペースも入札に参加していた。
今回の事業は、無人自律車両の試験評価に必要な仮想試験環境の高度化技術の開発を目的としている。実走行データの確保や極限環境での検証が難しいという課題に対応する取り組みとされる。
現代ロテムは2027年9月までに、計測・検証用の自律走行UGVや、仮想試験環境と連携するシステムを納入する予定だ。これらは既存の自律走行地上無人体系を基盤に開発される。
提供される車両はさまざまな環境で自律走行しながらデータを収集し、デジタルツイン試験場の構築に必要な実走行データを確保する役割を担う。
こうして構築された仮想環境を活用することで、今後の無人車両量産事業において、時間や空間の制約を受けずに自律走行性能を詳細に評価できると見込まれている。
今回の取り組みは、陸軍の未来戦力構想「アーミータイガー4.0」にも影響を与えると期待される。この構想はAIなどの新技術を戦闘体系に取り入れ、兵士の生存率と戦闘効率の向上を目指すものだ。
多目的無人車両は偵察や監視、輸送、射撃支援などで歩兵を支援する中核装備とされており、現代ロテムとハンファエアロスペースは、総額496億3000万ウォン(約54億6000万円)規模の関連事業をめぐり競争している。
現代ロテムの「HR-シェルパ」は6輪電動駆動やその場旋回、自律走行技術を特徴とし、競争力を持つとされる。一方、ハンファエアロスペースの「アリオンスメット」は最高速度43キロ、充電後約100キロの走行が可能だ。
業界では、現代ロテムが車両性能や運用実績の面で高い評価を受けたことが選定につながったとみられている。走行データや耐久性などがデジタルツイン構築に重要な要素となるため、これらを総合的に判断した結果と分析されている。
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