
韓国で、暗号資産(仮想通貨)への投資名目で多額の資金をだまし取ったとして、脱北者出身の元国会議員、テ・ヨンホ(太永浩)氏の長男に対し、被害者へ8億ウォン余りを支払うよう命じる民事裁判の判決が出された。
ソウル中央地裁は、被害者がテ・ヨンホ氏の長男を相手取って起こした損害賠償請求訴訟において、「長男は被害者に8億6797万ウォン余り(約9548万円)を支払え」とする原告勝訴の判決を言い渡した。双方が控訴しなかったため、判決は先月確定している。
長男は2024年5月、被害者にステーブルコイン(法定通貨と連動した暗号資産)の両替事業を持ちかけ、同年7月までに計11億7980万ウォン余りを詐取した。地裁は、被害者が事業の信憑性を疑うたびに、長男が「国会議員の息子」という身分や警察との親交を強調して追及を逃れていたと指摘。カカオトークのメッセージで「警察まで巻き込んでいる」「江南警察署で身元照会をした」「事業の後ろ盾になってくれる刑事がいる」などと嘘を並べ立て、警察から身辺保護を受けている立場を悪用して信頼を植え付けたと判断した。
裁判所は、被害者が金融業界の従事者であり、途中で長男の弁済能力に疑念を抱く場面があったとしても、長男の巧妙な欺罔行為によって送金に及んだ因果関係は十分に認められるとした。ただし、長男から利子などの名目で事前に受け取っていた約3億1183万ウォンを差し引き、最終的な賠償額を算定した。
長男は今年5月、特定経済犯罪加重処罰法違反(詐欺)などの罪で起訴されており、現在は刑事裁判も受けている。
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