2025 年 5月 22日 (木)
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劣悪な飼育環境「犬農場」 [KWレポート] 犬肉は過ぎ行く (5)

犬農場が疑われる、京畿道華城市の劣悪な犬飼育場の様子。生ゴミ(ご飯)を大きな筒に入れられ、腐ったにおいがする。水にはハエの死体が浮かんでいた。中にいたのは犬13匹。生まれたばかりの子犬11匹と母親2匹だった(c)MONEYTODAY

「水にハエが浮いています。これを子犬たちに食べさせるんですか?」(動物保護ユーチューバー「スナイパーアントル」)

「何か虫がいるの?」(主人)

「暑さのせいで、ご飯もみんな腐っているんじゃないですか」(アントル)

「わかったよ。これからエサをあげるよ」(主人)

近くにある犬小屋も同じく劣悪だった。狭い空間に8匹が詰め込まれていた。それでも犬たちは見知らぬ人にしっぽを打ち、こちらを眺めた(c)MONEYTODAY

両目を開けて、じっくり見ることができなかった。

韓国京畿道(キョンギド)華城(ファソン)市にある犬の飼育場。古い鉄製の檻の中に13匹がいた。母親が2匹、生まれたばかりの子犬が11匹。3、4歩動いたら柵にぶつかってしまうくらいの狭さだ。犬たちはみんな、汚れている。

置かれていたのは、大きな器に入ったご飯だった。蒸し暑い中で、悪臭が漂っている。白くて汚れた水が入った皿にはハエなどの虫の死骸が浮かんでいた。犬の排便も混じり、ひどいにおいがした。

犬たちは力を失っているようだった。「助けたい」。犬農場をなくす活動をしているユーチューバーが大声を上げた。動物保護家の「スナイパーアントル」だ。犬たちがご飯を食べ始めると、 アントル は「おい、食べるな!」と止めようとした。

檻の近くに置いてあった飼料桶。最初から大きな桶に入れ、シャベルですくっているようだ。主人は記者が訪問すると蓋を閉めた(c)MONEYTODAY

主人はようやく重い腰を上げ、汚れた水を捨て、きれいな水に入れ替えた。それを見た母犬が近づき、がぶがぶと飲んでいた。

近くには、2つの檻があり、無気力そうな犬が2匹座っていた。そこには飲み水がない。アントルが「ここには水もない」と言うと、主人は、すでに置かれているご飯入れの中に、そのまま水を注いだ。それは水とは言えず、水っぽい生ゴミだった。

記者をみつめる犬たち(c)MONEYTODAY

◇この子犬たちを売って食べようと

「伏日(ポンナル)が近づいています。数カ月も経っていないこの子犬たちを売って食べようとしているようです」(アントル)

その言葉を聞き、主人は「これらは単なる飼い犬だ」と言い返した。そしてこう続けた。

「これは金儲けではない。通りを歩き回っている犬たち、私についてきた犬たちをつかまえただけだ」

子犬たちは、まだ1カ月も経っていないという。2匹の母親が同時に産んだそうだ。

驚くことに、この犬農場からは、少し前、37匹の犬が救助されたばかりだった。

劣悪な飼育環境についての情報提供を受け、アントルは動物保護法、家畜糞尿法、廃棄物管理法などの関連法に違反するとして華城市庁に請願を申し入れた。

その結果、37匹すべてが開放され、動物保護センターに隔離・救助された。アントルは「せっかくすべての犬を救助したのに、ここの主人が、また犬を連れてきた」と肩を落とした。

(つづく)

(c)MONEYTODAY

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