2024 年 4月 25日 (木)
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[KWレポート] ポストコロナ時代の韓流の行方(3)

次なるBTSは? K-POPが生き残るために

次なるBTSはどうなるのか?

「ポストコロナ」時代を控え、大きな変化が予想されるコンテンツ産業のなかで、韓流はどのような変化を遂げようとしているのか。その現状を分析してみました。(シリーズ3/計7回)

K-POPは果たして、今後も長生きできるのか――。この「持続可能性」を巡る議論は、依然として現在進行中だ。それは、つまり「ポストBTS」がいないというのが理由だ。

韓国国際文化交流振興院の「グローバル韓流トレンド2021」によると、海外市場で最も好まれる韓国歌手の順位は、2018年からBTSが独占している。BLACKPINKを除けば、これといった新しい顔が見えてこない、ということなのだ。

しかしエンターテインメント業界では、K-POPの生き残りが単なる「新しいアイドルの出現」にかかっているわけではない、という認識が広がっている。韓国コンテンツ振興院音楽ファッション産業チームのトップを務めるイ・ヘウン氏は次のように指摘する。

「重要なのは『これまで見せてくれてきたもの』ではない。新しいコンテンツだ。一般的な音楽としてのK-POP人気は衰えるしかない。だから、多様な大衆音楽のジャンルを育成しなければならない」

評論家のチャ・ウジン氏は「K-POPはいまや、全世界的なジャンルになっている。それゆえ、BTSのようなグループが韓国で生まれなければならない、というわけではない」と指摘する。そのうえで「HYBEやSM、CJ ENMなどが海外に進出していて、いまや海外の人材をK-POPの育成システムに受け入れている。『韓国ブランド』として作り上げたミュージシャンによって産業の規模を広げ、『音楽生態系』の好循環をつくっていくという方向に認識を変えていく必要がある」と促している。

(つづく)

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