2025 年 3月 17日 (月)
ホームライフスタイルファッションサンプル制作から宅配発送まで…ソウル東大門にオープンした「ファッション特化型」MUSINSAスタジオ

サンプル制作から宅配発送まで…ソウル東大門にオープンした「ファッション特化型」MUSINSAスタジオ

MUSINSAスタジオ東大門総合市場店(c)news1

ソウルのファッション産業の中心地であり、世界有数の生地卸売市場でもある東大門総合市場。その一角に、ファッションデザインと生産に特化したシェアオフィスがオープンした。

韓国の大手ファッションEC企業MUSINSA(ムシンサ)は、2023年の新堂(シンダン)店以来2年ぶりとなる「MUSINSAスタジオ東大門総合市場店」を今月10日に開設した。

同スタジオは、A棟とC棟の4階にまたがり、総面積4628平方メートル(約1400坪)規模を誇る大型ファッション施設だ。原材料や副資材、製造、卸・小売など、ファッションエコシステムが集約された東大門クラスターの中心に位置している。

MUSINSAスタジオ東大門総合市場店内部(c)news1

◇東大門市場と直結、ファッション資材企業とのシナジー効果

MUSINSAは、1人から最大25人規模のさまざまなシェアオフィス空間を提供している。長い廊下の両側には個別の事務所が並び、スタートアップの1人デザイナーや、地域拠点の追加を検討する中小・中堅ブランドまで利用できるインフラを備えている。

4人用の小会議室2室、最大12人収容可能な大会議室5室も完備している。ラウンジには、最大70人が同時利用できるミーティングスペースが整備されている。

特筆すべきは、ファッションに特化した入居者専用設備だ。サンプルや完成品の検品ができる専用検品台15台を設置したワークルーム、同時に30人が物流作業に取り組めるパッキングゾーンも設けられている。

入居者が予約して使用できる裁縫室には、1台200万ウォン(約22万円)相当の最新ミシン4台、オーバーロックミシン1台、パンタリミ2台を備え、小ロット生産も可能だ。

◇東大門の資材業者と密接な連携でコスト削減

MUSINSAスタジオ東大門総合市場店は、周辺に集まる3万社以上の生地・副資材業者と密に連携できるのが最大の利点だ。

実際、スタジオが入居する総合市場4階の下層(3階)には800社以上の生地業者、上層(5階)には500社超のアクセサリー副資材企業が入っており、サンプル制作から販売・流通に至るまでの時間とコスト削減が期待されている。

MUSINSA関係者は「ブランドの競争力を高めるため、サンプル制作から販売、流通までのプロセスにかかる時間とコストを大幅に削減できる」と説明する。

MUSINSAスタジオ東大門総合市場店内部(c)news1

◇小規模ブランド向けインフラ…7年間で300ブランドを支援

MUSINSAは、韓国内で唯一のファッション特化型シェアオフィス事業「MUSINSAスタジオ」を通じて、新興ブランドや中小ブランドが効率的に業務に集中できる環境を提供している。

個別にオフィスを借りる場合と比べて、入居ブランドはスペース賃貸費用やファッション特化インフラの構築にかかる諸経費を、平均で500万ウォン(約55万円)節約できるという。

商品包装スペース(c)news1

事務所や会議室といった基本的な業務スペースに加え、パターン制作、サンプル修正、商品検品、宅配梱包・発送、商品やイメージ撮影など、ファッションブランドの運営に不可欠なインフラとサービスが整備されている。

また、専用オンラインサイトを通じて、フォトスタジオ、ワークルーム、会議室などの施設を簡単に予約・利用できる。

設立初期の事業者向けには、会計や税務など経営に必要な教育サービスも提供されている。

MUSINSA関係者は「MUSINSAスタジオは収益を目的とするのではなく、中小ファッション企業の支援とファッションエコシステムの活性化に貢献するプログラムだ。今後も中小ブランドがビジネスに専念できるよう、効率的なサポートを継続して検討していく」と話している。

(c)news1

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