2024 年 11月 24日 (日)
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中国で韓国人「スパイ容疑」拘束…裏に潜む「国家技術戦争」の実態

(c)news1

中国安徽省合肥市に居住していた50代の韓国人が昨年12月、半導体情報を韓国に流した疑いで当局の調査を受けている。これは昨年7月、中国が反スパイ法を改正して以来、初めて拘束された韓国人の事例だ。

中国の今回の措置は、技術流出と関連した事案を「国家安保威嚇要因」と見て、厳重に対応するという基調に沿ったものと見られる。先端技術を巡る競争が激しくなっている中、韓国でも産業技術の海外流出防止のために、半導体など核心技術を流出させた人物に対して、国家安全保障次元でアプローチすべきだとの指摘が提起されている。

すでに米国など西側は、北朝鮮、ロシア、中国などからの技術奪取の脅威が増加し、関連する問題を厳重な国家安全保障事案と見て、核心・先端技術統制の制度化の速度を上げている。

だが、韓国はまだ技術流出を「産業技術の流出防止や保護に関する法律」または「不正競争防止や営業秘密保護に関する法律」など産業の観点だけでアプローチしている。

過去には金銭を狙った「産業スパイ」中心の技術流出事故が大多数だった。だが、今は技術確保のための各国の水面下の戦争が国家的次元でなされている。各国の情報機関が「技術覇権」時代で水面下の戦争を繰り広げているのだ。

◇半導体関連の摘発15件

産業通商資源省が今年初めに公開した資料によると、2019年から2023年までの5年間、産業技術の海外流出摘発件数が計96件に達した。注目すべき部分は昨年摘発された半導体技術流出件数が15件で、関連統計が作成された2016年以後、最多記録を立てたという点だ。

現行法上、「スパイ罪」の対象は▽「敵国」のためにスパイ行為をした者▽敵国のスパイを幇助した者▽軍事上の機密を「敵国」に漏らした者――と規定している。スパイ行為に対する判断はさまざまな基準が適用されざるを得ず、機密の場合、軍事的事案に限定される側面があるため、産業関連事案にスパイ罪を適用するのは困難だった。

しかし今や、敵対関係の有無と関係なく、半導体、量子技術、人工知能(AI)など核心技術が海外に流出することが国家競争力と直結する問題になった。これ以上、この問題を産業の観点だけで見てはならないという指摘がある。

世界の主要国はすでに産業技術の海外流出防止に熱を上げている。中国は昨年7月から改正された反スパイ法を施行し、技術流出をはじめ国家安全保障に直結するすべての事案を、国籍と関係なく処罰対象とみなしている。

米国の場合、来年1月から半導体、AI、量子コンピュータ、マイクロ電子技術など先端技術に対する米国資本の中国投資を統制することにした。さらに米国は、産業技術の海外流出の現状と対策に対する国会の定期報告を義務付けている。

特に、米国など西側の一部国家は、海外で自国の技術が流出する場合にも、法律の域外適用を明示している。

◇関連法の新設・改正の必要性

このような深刻さのため、韓国も関連法の新設や改正の必要性が絶えず提起されている。

国会でも処罰対象を広げ強度も高める産業法の改正案を継続発議しているが、まだ制度が現実についていけない。

野党「共に民主党」のチャン・ギョンテ議員らは、刑法の一部改正法案を発議し、「国家の核心技術流出は、現行の『産業技術の流出防止や保護に関する法律』または『不正競争防止や営業秘密保護に関する法律』などで処罰が可能だが、これらの法律ではスパイ罪の処罰が弱いだけでなく、敵国、外国情報機関などによって国家核心技術が流出するケースを処罰するのに限界がある」と指摘する。

梨花女子大学のパク・ウォンゴン教授は「技術は国家間ですでに相当部分共有されているが、自国優先主義に技術覇権が浮上し、自国技術を保護しようとする立場が強化される現実を無視することはできない。国際秩序、世界秩序を完全に否認できない状況ならば、我々もそれに合う形での対応が必要だ」と提言している。

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