
かつて韓国で「黒糖ミルクティー」ブームを巻き起こした台湾発のバブルティーブランド「タイガーシュガー」が、同国市場で事実上の撤退状態にある。全盛期には急ピッチで出店を進めたものの、ブームの収束とともに店舗数が激減。先月にはフランチャイズ(FC)の加盟店事業も終了し、現在は一部の直営店を残すのみとなっている。
韓国公正取引委員会の情報公開書などによると、同ブランドを運営する「タイガーシュガーコリア」は先月、加盟店事業の登録を取り消した。最盛期の2020年には全国で52店舗を展開していたが、2024年には3店舗にまで減少。現在はソウル・江南(カンナム)などの直営店2店舗のみの運営にとどまっているという。
2018年に韓国へ上陸した同ブランドは、黒糖シロップとタピオカを使ったドリンクがSNSを中心に話題を呼び、ソウル中心部の店舗では連日行列ができる人気店として知られた。しかし、新型コロナウイルス流行以降、カフェ・デザート市場の競争が激化。黒糖ドリンクの流行が急速に沈静化すると、店舗の閉鎖が相次いだ。
韓国のデザート市場を巡っては、オンラインで爆発的な人気を得て急成長したものの、他社との差別化を図れずに短期間で衰退するケースが繰り返されている。近年も「台湾カステラ」や、中国発のフルーツ飴「タンフル」、ギリシャヨーグルトなどが相次いで流行したが、市場の淘汰に伴い、多くのブランドが姿を消した。
フランチャイズ業界の関係者は「近年の消費トレンドの変化は非常に速く、デザートや飲料ブランドのライフサイクルは短くなっている。SNSの話題性だけで成長したブランドは、流行が去った後に競争力を維持できず、市場から退場を余儀なくされるケースが多い」と指摘している。
(c)news1