2026 年 5月 2日 (土)
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「待ち時間67分」が「23秒」に激変…1.5億件の相談を処理したソウル市「120」驚異の改善術

ソウル市東大門(トンデムン)区の120茶山コールセンターを訪れ、現場を点検するオ・セフン(呉世勲)ソウル市長(c)news1

2025年9月、豪雨で自宅が浸水した後、補償手続きが分からず途方に暮れていた市民がいた。3週間近く生活が揺らぐ中、最後に「120」に電話した。相談員は案内にとどまらず、相談の受け付けから申請書の作成まで支援した。

同じ年の夏、高齢の母親が市外バスを利用することを心配していた市民には、相談員が翌日、直接電話して情報を伝えた。すぐに答えられなかった相談員が、退勤後まで資料を探した結果だった。

ソウル市120茶山(タサン)コールセンターでの出来事だ。電話一本が行政の入り口となり、解決への道筋にもなった。

2006年まで、ソウル市の市民相談行政は非効率の象徴に近かった。ソウル市、自治区、傘下機関がそれぞれ代表番号を運用し、市民はどこに連絡すればよいのか迷うことから始めなければならなかった。

平均通話待ち時間は67分に達し、相談処理には3.8日かかった。担当部署を見つけられず電話を回されたり、「担当者が席を外している」といった返答が繰り返されたりすることも多かった。危険施設物一つを撤去するのに4日近くかかることもあった。

そうしたソウルを変えたのが、2007年に発足した120茶山コールセンターだ。オ・セフン(呉世勲)市長の「1000万都市ソウルの問題を一人で解決することはできない。システムが必要だ」との指示を受け、ソウル市と25自治区、118の関係機関への行政問い合わせを一カ所で処理する「統合窓口」として設計された。

成果は期待以上だった。発足後の累計相談件数は約1億5000万件に上り、通話待ち時間は67分から2025年基準で23秒に短縮された。市民満足度は41点から95点に上昇した。

相談処理期間も3.8日から2.7日に短縮され、1日の相談処理件数は4800件から2万847件へと4倍以上に増えた。現在は電話だけでなく、チャットボット、リアルタイムチャット、手話、外国語など10のチャンネルを通じ、1日平均約2万件の相談に応じている。

1日に数万件の相談を受ける場であるだけに、相談員の保護は解決すべき課題だった。120茶山コールセンターは公共分野で先行して悪質な相談者への法的措置を導入し、相談員が通話を終了できる権利も保障した。感情労働保護カンファレンスや実践戦略セミナーを通じて対応体系を制度化し、関連マニュアルも整えた。

人工知能(AI)技術も積極的に取り入れた。ただし、人間の相談員を代替する方式ではなく、協力する方式を選んだ。AI相談支援機能は市民の問い合わせをリアルタイムで分析し、適切な標準相談データベースを推薦するほか、相談内容の整理や後処理を支援する。相談員が市民との対話により集中できるよう助ける役割だ。

相談データは政策改善にもつながっている。市民相談データの分析を通じ、ソウル型キッズカフェの利用対象はソウル市民からソウル生活人口へ広がった。水道料金のカード自動引き落とし申請も、オンライン限定から訪問申請が可能な方式へ変わった。

ソウル市関係者は「120茶山コールセンターは単なるコールセンターではない」とし、「行政の敷居を下げ、市民の不便を減らすだけでなく、政策改善まで導く核心プラットフォームだ」と語った。

(c)news1

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