
果物に砂糖と水あめをつけて乾燥させた中国風デザート「タンフル」。かつて韓国で爆発的な人気を誇ったタンフルのブームが急速にしぼみ、関連企業の売り上げが1年で約92%減少したことが明らかになった。短期トレンドに依存した外食ビジネスの脆弱さが改めて浮き彫りになっている。
金融監督当局の資料によると、タンフルブランド「王家タンフル」を運営する企業の2025年の売り上げは約20億ウォン(約2億円)で、前年の約256億ウォン(約25億6000万円)から大幅に減少した。営業損失も拡大し、収益面でも深刻な打撃を受けた。
タンフルは2022年ごろから若年層を中心に流行し、低コストで開業できることから店舗が急増した。一時は500店舗規模にまで拡大したが、現在は20店舗程度にまで縮小したとされる。
背景には、SNS主導の消費行動がある。拡散力が高い一方で飽きも早く、新たな話題商品が登場すると消費者が一斉に移るため、リピーターが定着しにくい構造となっている。
実際、最近も「ドバイ風もちもちクッキー」や「上海バター餅」などが短期間で人気を集めたが、いずれもブームの持続性は限定的とみられている。
こうした“バズ型デザート”は過去にも巨大カステラやヨーグルトアイスなどで繰り返されてきた。参入障壁が低いため供給が一気に増え、同時に消費者の飽きも早まるという構図だ。
業界では、このような短命トレンドに依存するビジネスモデルが外食産業全体の収益性を不安定にする要因になりかねないと警鐘を鳴らしている。投資回収前に客足が落ちるケースも増えており、開業と閉店が短期間で繰り返される悪循環が懸念されている。
(c)news1