2026 年 7月 4日 (土)
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韓国政府、ロボットの頭脳となる「フィジカルAI」開発へ…製造業の強み生かし世界首位目指す

ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信相(c)news1

韓国政府が、ロボットが現実世界を認識して自ら判断し行動するための頭脳にあたる「フィジカル(物理)AI汎用ファウンデーション(基盤)モデル」の開発に着手する。現在進めているテキスト主体の「大規模言語モデル(LLM)」を中心とした独自AI開発とは別の国家プロジェクトで、視覚、言語、行動を統合して制御する最先端AIの構築が核心となる。2028年末までに世界最高水準のモデルを開発し、製造や介護、国防などの全産業へ波及させることで、2030年までに同分野で「世界トップ」へ躍り出たい考え。

科学技術情報通信省によると、このプロジェクトは生成AIや自律型AIの次の段階と評される技術開発を目指すもの。従来の産業用ロボットのようにあらかじめ決められた規則に従って動く自動化システムとは異なり、AIがコンピューターの枠を出て現実の物理環境や物理法則を理解し、複雑なタスクを直接遂行できるようにする。

開発においては、現実世界の動きをシミュレーションして行動を予測する「ワールドモデル」と、ロボットの制御に直結する「視覚・言語・行動(VLA)」の統合技術が中核を担う。すでに進められている独自LLM開発の成果の一部をオープンソースとして連携活用する案も検討されているが、技術構造が根本的に異なるため、単なる移植ではなく新たな基盤モデルとして立ち上げる。

ペ・ギョンフン(裵慶勲)副首相兼科学技術情報通信相は、青瓦台迎賓館で開かれた国民報告会の中で、行動を予測できるフィジカルAIの基盤モデルを必ず作るとの決意を表明した。その上で、ロボット本体やAIモデル、ネットワーク、セキュリティーまでを含めた「AIフルスタック(全基盤技術)」の国産化が重要だと強調している。

韓国政府が米中が先行するLLM分野で世界3位を狙うのに対し、このフィジカルAI分野で世界首位という野心的な目標を掲げる背景には、自国の強力な半導体産業と重工業・製造業の基盤を直に生かせるという計算がある。

こうした韓国の潜在力には国際的な注目も集まっている。今月初めに訪韓した米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)も、韓国が重工業や製造業、電子、AIソフトウエアの分野で世界的な競争力を備えている点を挙げ、フィジカルAI分野で非常に興味深い国だと高く評価した。

一方で同省は、海外製AIへの依存を減らし技術主権を確保するための「ソブリン(主権)AI」戦略も並行して進めており、国内大手のLGやSKテレコムなどが競う独自LLMプロジェクトについても、2027年までの世界最高水準確保に向け予定通り評価を進める方針だ。

(c)news1

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