2024 年 12月 27日 (金)
ホーム経済流通韓国の飲食店・居酒屋でなぜ発泡酒を見かけないのか

韓国の飲食店・居酒屋でなぜ発泡酒を見かけないのか

ソウル市内のある大型マート(c)news1

韓国でここ数年間に急成長した発泡酒市場は、年間3500億~4000億ウォン(1ウォン=約0.11円)規模と推定される。コストパフォーマンスの高さから急速に成長した形だ。ただ、レストランや居酒屋ではあまり見かけないのはなぜだろうか。

発泡酒の販売価格は、通常のビールの60~70%程度。麦芽比率が10%を超える一般ビールは、72%の酒税率が適用されるが、麦芽比率が10%以下の発泡酒は「その他の酒類」に分類され、30%の酒税率が適用され、低価格で販売することができる。

食堂・居酒屋で500mL普通のビール1本は通常5000~6000ウォンで販売されている。仮に発泡酒をビールより安い3000~4000ウォンで販売されれば、消費者としては負担を減らすことができる。

しかし、実際には食堂・居酒屋で発泡酒を見つけるのは容易ではない。業界関係者によると、食堂・居酒屋の店主が、発泡酒の販売に消極的だという。

最大の理由は利益率だ。ビールを置いていればそれなりの利益が入るため、安い発泡酒に変えて収益を下げる意味はない。ビールや発泡酒は、どちらも飲める量に限界があり、店にとっては「薄利多売」はあまり期待はできない。

また、食堂・居酒屋で発泡酒を販売するにしても、ビールの60~70%の価格で販売できるかも不明だ。発泡酒が食堂・居酒屋の主流の酒として流通量が増えなければ、価格がそれほど下がらない可能性がある。

酒類販売業者側も、食堂・居酒屋納品への納入を敬遠しているようだ。発泡酒の強みは「コスパ」の高さだが、2~3次取引先である食堂・居酒屋での販売価格が上がってしまうと、高コスパのイメージが崩れるためだ。

(c)news1

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