
市販されている携帯用扇風機から、国際機関が定める「発がん性があるかもしれない」レベルである4mGの最大数百倍に達する電磁波が発生する――韓国の市民団体がこんな主張を掲げ、問題提起した。韓国政府は「人体保護基準を超えない」と反論し、応酬が続いている。
韓国の市民団体「環境保健市民センター」がこのほど、オンラインで今年最も多く売れた携帯用手扇風機3台の電磁波を測定した結果、4mGの数十~数百倍に達する19~861.5mGの電磁波が発生したという。また、地下鉄・バス・タクシー・KTX・乗用車などでも4mGをはるかに上回る17.5~313.3mGの電磁波が発生したと主張した。
同センターは昨年も、一部の手持ち扇風機の電磁波が人体保護基準を超過すると問題を提起している。
これに対して、科学技術情報通信省は反論資料を出し「昨年の問題提起後、市中に流通する20個の手持ち・首掛け扇風機製品に対して電磁波強度を測定し、測定結果として、すべての製品が人体保護基準を充足した」と説明した。人体保護の基準と比べると、手持ち扇風機の電磁波水準は2.2~37%であり、首掛け扇風機も6.7~24.8%にとどまっているということだ。
特に科学技術情報通信省は、環境保健市民センターが打ち出した4mGの基準が間違っているとも述べた。4mG基準は小児白血病の可能性を示す研究結果の一つに過ぎず、人体保護基準はほとんどの国が採択している国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の基準に従うのが合理的だという説明だ。
ICNIRPは電磁波人体保護基準で2000mG(60Hz基準)を設定している。これは従来833mGだったのを2010年に緩和した数値だが、韓国は依然、より厳格な833mGを基準としている。
科学技術情報通信省は毎年、半期別に公共交通機関をはじめとする主要生活製品や空間などに対する電磁波測定結果を公開している。
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