2024 年 5月 3日 (金)
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[KWレポート] 韓国で深刻化する「10~20代麻薬中毒」の闇 (2)

仁川空港第1旅客ターミナル空港で手荷物を検査する税関職員と麻薬探知犬(c)MONEYTODAY

麻薬を常習的に使用することを「薬物乱用」と呼ぶ。薬物乱用に至るには、さまざまな段階を経る。

第一に、好奇心による実験的使用だ。「それでいいの? 君もやってみる?」というような会話が交わされ、麻薬に手を出す。

第二に、状況的使用段階だ。クラブのような特定の場所に行った時や、仲間の間で麻薬を日常的に使用している時、その雰囲気にひかれて麻薬に手を出す場合だ。

第三に、遊戯的使用段階だ。趣味として定期的に使用し、薬物そのものに集中する。ソウル大病院精神健康医学科のカン・ウング教授は「このような段階まで進めば、薬物をやめることが難しい」とみる。

第四が、依存的な使用段階だ。麻薬を使わなければ強迫的失望感を抱き、禁断症状も現れる。もう、自分の意思で麻薬をやめることはできない。

麻薬は中毒性が強い「ハードドラッグ」と中毒性が比較的弱い「ソフトドラッグ」に分かれる。

ヒロポン、ヘロインはハードドラッグに、大麻はソフトドラッグにあたる。米国やタイが大麻を合法化した根拠は「ソフトドラッグは危険ではない」という考えからだ。一方、ヘロインのようなハードドラッグは、世界中のどの国でも合法化されていない。

では、果たしてソフトドラッグは医学的に安全なのだろうか?

カン・ウング教授は「大麻を吸ったあとに運転すると、酒を飲んだ時よりはるかに危険だ」と警告する。

また、ソフトドラッグに一度はまると、ヘロインのようなハードドラッグを試みる可能性が高くなる。カン教授は「ハードドラッグは一度だけでもすぐ中毒になりかねない」と指摘している。

(つづく)

(c)MONEYTODAY

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