2024 年 5月 6日 (月)
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「早い経路より良い経路」…韓国の地図アプリも「低炭素」に参加

グーグル提供(c)news1

最短・最低費用の経路を主に提供してきた地図アプリが環境に優しいエコだったり、移動弱者の便宜を図ったりする「代案経路」を提示している。ESG(環境・社会・ガバナンス)経営を導入し、さまざまなユーザを確保しようとするものである。

グーグルマップは最近、公式ブログを通じて、「炭素低減経路提案」をサービスに追加すると公示した。

自動車の経路を検索する場合、ほぼ同じような時間がかかる公共交通・徒歩経路も合わせて提案される。この機能は数週間以内に世界15都市にサービスされる予定だ。

また、主に飛行機に乗っていた長距離旅行客には汽車・バス路線情報を拡大提供し、環境にやさしい移動を推奨する。同一距離の飛行機の炭素排出量はバスの4倍、汽車の20倍レベルだ。

この機能はグーグルのフライト検索サービスである「グーグルフライト」に適用される。これに先立ってグーグルは航空機の二酸化炭素の平均排出量表記を追加した。

グーグルは「利用者はどこで経路を探索しても、環境にやさしい代案を提供されることになるだろう」と説明した。

◇企業のESG経営

このような動きは利潤追求だけでなく、社会的責任を果たそうとする企業のESG経営と解釈できる。韓国の地図サービス業界でも似たような動きが見られる。

ネイバー地図は今月アップデートし、徒歩経路検索結果に「階段回避」オプションを追加した。これまで蓄積した場所データを活用して障害者を含む移動弱者を支援するサービスを発表した。

ネイバー関係者は「階段回避経路はベビーカーやキャリアを引く使用者にも役立つ。ESG経営と解釈でき、長期的には多くの利用者確保にも貢献できる」と説明したうえ「最新データを確保し続け、多様な利用者を考慮したサービスを開発・高度化する」とした。

カカオは地図アプリの地下鉄駅の詳細ページに、交通弱者に役立つ情報を提供している。妊婦や車椅子の利用者らは▽列車-乗り場間の距離▽障害者トイレ▽車椅子リフト▽授乳施設――などの施設情報を確認できる。

仁荷(インハ)大学消費者学科のイ・ウンヒ教授は、こうした努力が市民社会全般を教育する一助となると見たうえ、次のような見解を語った。

「企業が環境に優しい代案を提示すれば、消費者は自身の行為が及ぼす環境的影響を考えるようになるだろう。移動弱者を助けるサービスもやはり一般ユーザーの連帯意識を高めることができる。弱者を助ける企業というイメージが刷り込まれ、ブランドのポジティブなイメージ形成にも役立つ」

(c)news1

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