2024 年 12月 14日 (土)
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[KWレポート] 尹錫悦政権「経済キーマン」を展望する (2)

政策特別補佐役

カン・ソクフン(姜錫勲)教授©news1

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)次期政権の経済チームの陣容が、引き継ぎ委員会と秘書室の人選で明らかになりました。ユン次期大統領が選択する「経済キーマン」のラインナップを予想してみます。(シリーズ2/3)

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)次期大統領のキム・ウネ(金恩慧)報道官は今月16日、次のような人事を発表している。

「ユン次期大統領は、経済政策諮問を担当する政策特別補佐役に誠信(ソンシン)女子大のカン・ソクフン(姜錫勲)教授、崇実(スンシル)大のキム・ヒョンスク(金賢淑)教授を任命した」

2人はともにパク・クネ(朴槿恵)政権時代に、大統領府でそれぞれ経済首席秘書官と雇用福祉首席秘書官を務めた政策通だ。「ユン氏が『国民の力』の党内予備選に出ている時から経済、社会、福祉など諸分野にわたり、深みのある政策的支援をしてきた」。キム報道官はこう太鼓判を押す。

ユン氏の当選に、経済分野の専門家の果たした役割は大きかった。2人も、ユン氏の経済公約担当を務め、ユン氏の勝利に貢献した。

カン・ソクフン(姜錫勲)教授――金融の専門家。その昔、イ・ミョンバク(李明博)政権からパク・クネ(朴槿恵)政権に引き継がれる際、国政企画調整分科会引き継ぎ委員の職を担った。パク・クネ政権時代に国会議員を経験し、大統領府の経済首席秘書官を務めて、経済政策を統括した経験がある。今回の大統領選では、ユン氏に経済政策関連の助言をしてきた人物でもある。ユン氏の経済分野のテレビ討論の準備にも協力した。

ちまたでは、ユン政権の大統領室政策室長(仮称)の候補としても取りざたされる。

キム・ヒョンスク(金賢淑)教授――パク・クネ政権時代、大統領府雇用福祉首席秘書官を務めた雇用・福祉専門家だ。国会議員時代には公務員年金改革を主導したこともある。最近まで学界で労働供給や出産率向上の政策関連の研究に取り組んできた。

ユン氏の選挙戦では社会福祉公約作りに貢献したことから、政権発足までの間、雇用、少子高齢化、年金財政枯渇問題に関する政策諮問役を引き受けると予想される。また、ユン次期政権の雇用労働相候補にも名前が挙がっている。

もう1人、大統領室や内閣経済チーム入りする有力な候補として浮上する人物がいる。政権引き継ぎ委員会経済1分科会委員に任命されたソウル大経済学部のキム・ソヨン教授だ。

ユン氏の経済公約全般を担当した経済政策屋――という評価だ。通貨政策をはじめとするマクロ経済・国際金融専門家で、ムン・ジェイン(文在寅)政権の所得主導成長理論に対し批判意見を提示した経済学者として知られている。

今回の大統領選で「国民の力」選挙対策本部内の経済政策本部長を務め、零細・自営業者融資金融支援拡大などの公約を統括した。この点でキム教授は大統領室政策室長級の職責に就く可能性も提起されている。行政経験がほとんどないという点から、主要省庁の大臣に就く可能性は高くないとみられている。

また、韓国銀行をはじめ、国際通貨基金(IMF)、アジア開発銀行(ADB)、国際決済銀行(BIS)などに在職した点を考慮すれば、韓国銀行の次期総裁の候補という見方もある。この8年間、韓銀を率いてきたイ・ジュヨル(李柱烈)総裁の任期は3月31日に終了する。

(つづく)

©MONEY TODAY

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