北朝鮮の住民4人が木造船に乗って日本海を南下し、北方限界線（NLL）を越えて韓国側に入り、現在、情報機関による調査を受けていることが確認された。4人は北朝鮮への帰還を希望しているが、北朝鮮側との連絡がつかず、送還は難航している。
韓国軍当局によると、海軍は5月27日午前、江原道高城郡から約100km離れた日本海のNLL南側約9km地点で、北朝鮮の小型木造船1隻を発見した。海軍は哨戒作戦中に船を識別し、海洋警察とともに北朝鮮住民4人の身柄を確保。国家情報院に引き渡したとされる。
国家情報院と関連機関は現在、4人を調べている。ただ4人はすでに「北朝鮮への帰還」の意思を示しているという。
これに対し、統一省は「北朝鮮住民が帰還を望む場合、人道的見地から早期かつ安全な送還を推進する」と発表した。しかし、北朝鮮側が応じるかどうかは不透明だ。
実際に、3月にも黄海のNLLを誤って越境した北朝鮮住民2人が送還を希望したが、北朝鮮側は韓国の通信に無応答を貫き、3カ月以上も送還できていない。
韓国政府は、板門店にある南北直通電話を通じて北朝鮮軍との連絡を試みたが、応答は得られていない。
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