2025 年 3月 13日 (木)
ホーム社会韓国の学校、防犯カメラ36万台…小学生死亡事件が起きた視聴覚室、全国でわずか0.1%

韓国の学校、防犯カメラ36万台…小学生死亡事件が起きた視聴覚室、全国でわずか0.1%

ある保育園の教室に設置された天井の防犯カメラ(c)NEWSIS

韓国・大田(テジョン)の小学校で児童が刃物で刺されて死亡した事件を受け、教育省が全国の学校に設置された防犯カメラの実態を調べた。その結果、防犯カメラは36万台を超えるが、事件が起きた「視聴覚室」に設置されている学校はわずか0.1%に過ぎないことが判明した。

教育省の資料によると、2025年2月11日現在、全国の小・中・高・特別支援学校計1万2146校に設置された防犯カメラの総数は36万5875台だった。学校別に見ると、小学校は6284校で13万1119台、中学校は3286校で10万5925台、高校は2380校で12万2139台、特別支援学校は196校で6692台。

防犯カメラの設置場所は、屋内が18万5434台、屋外が18万441台となっている。

屋内は廊下と階段が11万9311台で最多、次いでロビーや玄関が2万1435台、講堂や体育館が6743台、美術室や音楽室などの特別教室が6374台、給食室が3712台、学童保育教室周辺が1967台、一般教室が916台、視聴覚室が688台、保健室が211台、その他が2万4077台だった。

中でも、死亡した児童が利用していた「学童保育教室周辺」への防犯カメラ設置率はわずか0.5%、悲劇が起きた「視聴覚室」は0.1%にとどまっている。

小学校に限定しても、設置されている防犯カメラ13万1119台のうち、学童保育教室周辺は1767台、視聴覚室は100台のみだ。

特に事件があった大田市内では、151の小学校に計2971台の防犯カメラが設置されているものの、視聴覚室に防犯カメラが設置されている学校は一校もなかった。

現在、初・中等教育法第30条では、学校の安全対策については各自治体の規則に委ねられており、防犯カメラの設置も市・道教育庁の条例によって決定されている。

教育省は2014年に「防犯カメラ設置・運用標準ガイドライン」を作成したが、法的拘束力はなく、具体的な設置場所も「外部からの出入口」以外は明示されていない。

今回の事件をきっかけに、教育省と各市道教育庁は「学内の死角地帯」を重点的に防犯カメラで監視するための設置計画を進めている。

(c)NEWSIS

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