韓国の主要ノリ生産地である全羅南道珍島郡(チョルラナムド・チンドグン)のある村で、ノリ乾燥工場が排出する汚染物質が原因で海洋汚染と悪臭が続き、住民が苦しんでいる。
同村では6カ所のノリ乾燥工場が稼働しており、ノリの残渣(ざんさ)が未処理のまま排水と共に村の河川から海へ流されている。老朽化した工場には浄化槽も設置されていないため、毎年11月から翌年5月の収穫期には海が腐敗したノリで赤く染まり、悪臭が漂っている。
この影響で海に面した村の65世帯・約100人の住民は、釣りや水遊びはもちろん、キムチ作りの際に白菜を洗うことも難しい状態に置かれている。また、悪臭と汚染で観光地としての評価が低下するのではないかと懸念されている。
住民の66歳男性は「毎年この時期は耐え難い状況だ。観光客も増えているというのに村の評判は悪化している」と訴えた。
珍島郡の関係者は「現場を確認し、排水が適切に処理されていない場合は操業停止や改善命令を出すなど行政措置を取る」と述べた。
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